勉強中に音楽を聴くと集中できるの?効果がある場合とない場合とは - cocoiro(ココイロ)

「勉強中、ずっとイヤフォンをしている」「自室でずっと音楽を聴いてるけど、本当に勉強しているの?」、そんな疑問や不安を持つ親御さんは多いのではないでしょうか。音楽をかけると集中できるような気はするものの、ずっとかけ続けると悪影響があるのではないかと心配になることもあるかもしれません。この記事では、勉強と音楽との関係について、さまざまな調査をもとにメリットやデメリットなどをご紹介していきます。

勉強中に音楽を聴く?聴かない?

勉強中に音楽を聴くのはどのくらい一般的なのでしょうか。まずは、10代に対して行われたいくつかのアンケート結果を見てみましょう。

音楽を聴く派の割合

2015年に福島大学が宮城県角田市立北角田中学校に対して行った調査によると、音楽などの音を聴きながら勉強する「ながら勉強」の子供は、学年が上がるにつれて増えていくという結果が得られました。中学3年生では、半数弱が音楽を聴きながら勉強しています。

ながら勉強する ながら勉強しない
1年生 13人 (18.6%) 57人 (81.4%)
2年生 23 人(29.1%) 56人 (70.9%)
3年生 36人 (48.0%) 39人 (52.0%)

中学生が音楽を聴きながら勉強することの実態調査 | 福島大学学術機関リポジトリより筆者作成)

公立中学校での調査なので、中学3年生の多くは高校受験をするものと考えられます。勉強時間が長くなると、音楽を聴きながらやりたくなるのかもしれません。

また、「受験のミカタ」が 大学受験を目指す中高校生や浪人生を調査した結果、270人中114人が「勉強のモチベーションを保つために音楽を聴く」と回答しています。割合でいえば約42%となり、半数弱という傾向は変わらないようです。

勉強中に音楽を聴くメリットとしては、「集中力が高まる」「周りが気にならなくなる」「テンションが上がる」などが挙げられています。

参考

【総勢270人にアンケート】勉強のモチベを上げるためには?モチベーションアップに関する調査!|受験のミカタ

音楽を聴かない派の割合と音楽以外にやること

大学情報センター株式会社が運営する「がんばれ国公立大学受験生!!」で行った調査によると、大学受験生のうち半数ほどが「音楽を聴かない」と回答しています。

勉強しながら音楽を聴かない
既卒生 45.7%
高校3年生 51.9%
高校1・2年生、教員など 44.6%
平均 48.9%

受験生アンケート 【Q2】勉強中に音楽を聴くか | がんばれ国公立大学受験生!!より筆者作成)

前掲の調査では「聴く」より「聴かない」の方が多数でしたが、この調査では「聴かない」が半数を割っている項目もあります。調査によって揺れがありますが、音楽を聴く・聴かないの割合はおおよそ半々であると考えておくと良さそうです。

音楽を聴く・聴かない以外に、前述した「受験のミカタ」の調査では、モチベーションを保つ方法として以下のようなものも挙がりました。

  • お気に入りの文房具を使ったり、新しい参考書を買ったりして形から入る
  • 好きな教科の間に、嫌いな教科を勉強する時間を挟む
  • 友達と競い合う

「勉強が嫌だな」と思うときに、どのようにして気持ちをプラスの方向に持っていくかを試行錯誤していることが分かります。音楽を聴くのもその一環だと言えるでしょう。