子供が風邪の症状で腹痛や頭痛を訴えることは何度か経験するので対処法が分かりますが、夜中に足や下肢を痛がったら経験がないだけに動揺してしまいます。そこで! 今回の記事では、子供が足を痛がる原因と、成長期の子供に見られる成長痛の特徴や対処法についてご紹介します。
もくじ
子供が足を痛がる原因
目立った外傷もないのに、子供が足を痛がることがあります。子供が足を痛がる原因は、成長によるもの、体の使いすぎによるもの、ウイルスによるものなどさまざまです。ここでは、3つの原因をご紹介します。
悪性腫瘍など注意が必要な病気の可能性もありますので、迷ったら小児科などの病院で受診することを念頭に置いておきましょう。
成長痛
成長痛は、病院で足の検査をしても異常が見つからない痛みです。成長痛を持つ子供は、世界的に10~20%といわれています。
幼児期(3歳ごろ)から児童期(12歳ごろ)に起こりやすく、夕方から夜間にかけて太ももや膝の裏側、ふくらはぎ、足首などの痛みを訴えます。
スポーツによる使いすぎ症候群と一緒くたにされることがありますが、別物であり、自然に治っていく痛みです。
スポーツによる使いすぎ症候群
子供の体の成長のピークは、新生児の時期と思春期といわれる第二次性徴期の大きく2回あります。第二次性徴期は、女の子は小学校高学年の時期、男の子は小学校高学年から中学生にかけての身長が伸びるピークの時期です。この時期に、部活動やスポーツクラブで激しい運動を行うと発症します。
具体的には、オスグッド病や離断性骨軟骨炎などがあります。オスグッド病は、バレーボールやバスケットボールなど跳躍する動きが多いスポーツや、サッカーなどのボールを蹴る動きが多いスポーツで発症しやすいです。膝のお皿の下の骨が徐々に突出してきて熱や痛みを伴います。安静にすれば痛みは和らぎますが、運動を再開すると痛みが出ます。
離断性骨軟骨炎は、女の子よりも男の子の発症率が高く、膝の軟骨に繰り返しかかる負荷が原因です。軟骨片が遊離していくと、運動しているときに引っかかりやズレを感じます。症状によっては、固定手術をすることもあります。
アレルギー性紫斑病
下肢から臀部を中心に赤色や青紫色の発疹が出ます。ウイルス感染症や細菌感染症によって発症することが多く、腹痛やむくみ、関節痛を伴うケースがあります。成長痛やオスグッド病などとは異なり、発疹が出るのが特徴です。
3~10歳ごろに発症することが多く、自然治癒することもあります。しかし、膝や下肢の痛みによって歩行が困難になったりする場合は鎮静剤の投与や通院する必要があるようです。