「お盆玉」という新しい風習をご存知でしょうか?
毎年お盆の時期には、実家に帰省をする人たちの交通渋滞や新幹線の乗車率などがニュースになります。子供たちにとって久しぶりに会えるおじいちゃん、おばあちゃんや親戚との時間はとても楽しいものですが、そのときにもらえるお小遣いはまた嬉しいものでもあります。
近年はお年玉だけではなく、お盆玉という風習が出てきており、郵便局やスーパーなどで「おぼんだま」と書かれたポチ袋などが販売されています。この記事では、お盆玉とはどういうものかについてまとめました。お盆玉の相場や世間の評判などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
お盆玉とは
お盆玉という風習を知らない、初めて聞いたという人も少なくないはずです。ここではお盆玉とはいったいどういうものなのかをご紹介します。
お盆玉の由来
お盆玉とはお年玉の夏バージョンだと考えてください。お盆の時期に孫や子供にあげるお小遣いのことをいいます。核家族化が進み、お盆やお正月のお休みのときにしか会えない孫や子供にお小遣いを……と考える祖父母(父母)は今までも多かったのですが、新しい風習としてお盆玉という名称が与えられて認知され始めています。
地域によっては、帰省する子供が親にお盆玉としてお小遣いをあげるという風習があるところもあるようです。
発祥は江戸時代の山形県
お盆玉の発祥は山形県だといわれています。
江戸時代の山形県には商家で働く丁稚(でっち)といわれる子供の奉公人がいました。普段は住み込みで働いていてお盆とお正月にしか自分の家に帰ることができません。この丁稚奉公にきている子供が里帰りをするときに、商家が「お盆小遣い」をあげる風習がありました。当時はお金ではなく下駄や着物などの物を贈る習わしだったそうです。
この風習が昭和初期に子供にお小遣いを渡すというお盆玉に変化したといわれています。
2010年にマルアイが仕掛ける
お盆玉が市民権を得て浸透し始めたのには、山梨県に本社がある紙製品や包装資材を扱うメーカー、株式会社マルアイが2010年に仕掛けたことに端を発します。このお盆玉という名称もマルアイが商標登録をしており、お盆に渡すお小遣いの専用の袋があってもいいのではないかという発想で作られたものです。
お盆に田舎に帰省した子どもや孫、また祖父母にお小遣いをあげるという新しい習慣を広げる為に、2010年より夏の風物詩をデザイしたポチ袋を「お盆玉」として販売を始めました。
「お盆玉」の名称はマルアイで作った造語で、商標登録をされています。
(引用元:お盆玉2014年|マルアイ)