MARCHは古い?RJKを掲げた立教大学の決意と目指す姿 - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

RJKを提唱した立教大学!その理由と思い

RJKが注目を集めるきっかけとなった立教大学は、なぜ「RJK宣言」を行ったのでしょうか。ここでは、その理由や立教大学の思いをご紹介しましょう。

立教大学が脱MARCHでRJKを目指す理由

立教大学といえば、明治大学、青山学院大学、中央大学、法政大学とともに「MARCH」と呼ばれる、歴史ある名門校の1つです。

立教大学は、以前はこの「MARCH」の中でも抜きん出た存在感を誇っていましたが、近年では明治大学にその地位を譲り、その差は徐々に拡大傾向にあるそうです。これは、立教大学は過去には日本初の「観光学部開設」など、新しい取り組みや学部の大幅な増加などの大改革を行っていましたが、その改革の成果を大学に馴染ませるために安定を重視した大学運営に注力した結果でもあります。そこで、この現状を打破するために立教大学が提唱したのが「脱MARCHでRJKを目指す」というものでした。この「RJK宣言」には、上智大学や慶應義塾大学に追いつき、追い抜き、さらにはアジア、世界へステップアップを図っていくという思いが込められています。

RJKの共通点

RJKという言葉を目にしたときに、この3校に特に共通点を感じられず、唐突感を覚えた人もいるでしょう。

しかし、実はこの3校には共通点があります。まず、その1つとしてAREA.dotのインタビューで立教大の長野香・広報課長は「それぞれに確固とした理念や建学の精神、それを体現するこだわりが強く、カラーが似ている大学」であることを挙げています。

また、そのほかにもこの3校の特徴として国際化に注力していることも挙げられます。例えば、立教大学では10年も前から1クラス8人の英語授業が取り入れられており、1年生は週3コマの英語の授業があります。ほかにも、上智大学ではCLIL(クリル)と呼ばれる、ほかの教科の学習と外国語を組み合わせた指導方法を取り入れ、慶應義塾大学ではGlobal Interdisciplinary Course(GIC)を2016年4月に開設して、学部生の段階から外国語で研究論文を執筆したり国際学会で発表したりする能力の開発に注力しています。

参考

慶應義塾大学 | TOP GLOBAL UNIVERSITY JAPAN

立教大が脱MARCH宣言! 「RJK」を掲げる真意とは? | AERA.dot

CLILとは | 日本CLIL教育学会

RJKを提唱した立教大学の変革に向けた取り組み

ここからは、RJKを提唱している立教大学が具体的にどのような取り組みに注力しているのかをみていきましょう。

AI教育への注力

立教大学では、大学にある10の学部の領域でAIを活用した研究、教育を進めることを目指しています。

そして、AIに注力する第一歩として、2020年4月には国内で初めてとなるAI特化の大学院「人工知能科学研究科」(修士課程)の開設が予定されています。今後はさらに、全学部でAIを学ぶことができる環境の整備や先進的な研究者を育成するための博士課程の開設なども段階的に行っていくことが検討されているそうです。ビジネスの世界でも各社が一斉に取り組みを進めるAI。立教大学はその領域において、卓越した人材を排出する拠点となっていくことを目指しているのです。

大学の国際化を牽引する立教大学への変革

立教大学は「『専門性に立つグローバル教養人』を育成し、国際社会に貢献できる大学」を目指しており、大学の国際化に向けて3つの改革に取り組んでいます。具体的には、以下の3つです。

カリキュラムの改革
  • 「グローバル教養副専攻」の開設
  • 「グローバル・リベラルアーツプログラム(GLAP)」の開設
  • 英語コースとダブル・ディグリー・プログラムの拡充
  • 英語による国際連携大学院プログラムの実施
  • リベラルアーツコンソーシアムの構築
学生の意識の改革
  • 全1年次生が「学びの技法」「学びの精神」を修得
  • 正課授業に加え、正課外活動へもリーダーシップ・プログラムを拡大
  • 海外プログラム等正課外教育の拡充
  • 全学生を対象とする異文化交流環境の充実
ガバナンスの改革
  • 総長のリーダーシップを発揮できる組織・制度の確立
  • 教員、職員とも、優れた人材を登用できる人事制度の改革
  • 国際的に通用するカリキュラム体系、厳格な成績評価、4学期制の導入
  • グローバル人材としての素養を持つ志願者を募るための入試改革
  • 中退率、卒業率、卒業生の進路および構想の進捗状況などの教育情報を公開

構想の概要 | 立教大学より筆者作成)

選択と集中による投資で大学全体をレベルアップ

もちろん、このような改革を行っていくためには多額の資金が必要です。すべての学部で同じ改革を同時期に行えば、資金が不足するでしょう。

そのため、まずは先行的に一部の学部、例えば立教大学の看板でもある経営学部や異文化コミュニケーション学部などに先行投資を行い、教育モデルなどを確立してほかの学部に広げていくそうです。

さらに財源確保においては、今までのような学費や国の補助金等だけではなく、教育プログラムを他大学に販売するなど、教育ビジネスに参画することで新しい財源を確保するといったことも検討されています。

まとめ

グローバル教育に注力するRJKは、これからの日本社会で必要な教養を学ぶことができる大学といえるでしょう。

そのRJKを構成する大学の1つである立教大学は、歴史ある名門大学の1つです。一方で、特色を打ち出すことができず、他大学との差別化を図ることができず、他大学に後れをとっていました。しかし、今や新たにRJK宣言を行い、さまざまな取り組みに注力するおもしろい大学の1つになりつつあるといえるのではないでしょうか。

参考

立教大学が新たなグループに? | 中山校|個別ゼミWill|個別指導専門学習塾

明治に抜かれた立教が「脱MARCH」宣言で目指す「RJK」とは | ダイヤモンド・オンライン

構想の概要 | 立教大学

24の取り組み | 立教大学

立教大が“AI特化”の大学院 国内初 | ITmedia NEWS

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kotn

IT業界に在籍する傍ら、副業としてライターとして活動しています。 得意分野はITトレンド、障害者支援、法律や制度関連。