自分の経歴を採用担当者に伝えるために書く履歴書。長所や短所、志望動機は書けるけれど、「得意科目」となると、いったい何を書けばいいのやら……。そのように悩む学生は少なくないでしょう。当記事では履歴書に得意科目を記載する場合の書き方やコツ、そして注意すべき点などについてご紹介していきます。
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もくじ
履歴書の得意科目では何をアピールできる?
社会人経験のない学生にとっては、勉学と仕事が結びつかないという人もいるでしょう。そもそも、得意科目は何のために聞かれる質問で、どのように答えれば何をアピールできる質問なのでしょうか?
どんなことをアピールできるのかを意識して書くことで、採用担当者への印象をアップさせることができます。いったい何をアピールできるのか、2種類に分けてご紹介します。
長所
得意科目を通してアピールできることの1つには、「長所」が挙げられます。どんな科目に長けているのかを伝えることで、「こんな科目に興味を持てるような学生が欲しい!」という企業の理想像にアプローチすることができます。
得意科目に関する長所が、企業の求めるスキルに直結する場合もあります。外国語やプログラミングのスキルは、場合によっては入社後すぐに活躍できる可能性もあるからです。このように得意科目はどんなことができるのか、どんなことに興味のある人なのかを伝えるために重要な項目なのです。
また人によっては得意科目についての本をたくさん読んでいたり、資格をとっていたりするという人もいるでしょう。その科目を通して学んだ知識だけでなく、どれだけ意欲的に学ぶことができたのか、という点もアピールすることも可能です。
人柄や特性
得意科目を通してアピールできることには、「人柄や特性」も含まれます。それぞれの科目によって、得意な人の人柄や特性に差が生まれることがあります。
例えば語学系の科目が得意な人は、自分から新しい単語や表現を学んだり、積極的に人とコミュニケーションをとったりすることが好きな人であると考えられます。一方で数学系の科目が得意な人は、論理的に物事を考えたり、業務を進める際に数式や仮説を立てて取り組んだりすることが得意なこともあるでしょう。企業によってどんな人柄や特性を持っている学生が欲しいのか、理想像は異なります。それぞれの文化に合う学生を採用するためにも、得意科目が聞かれているのです。
科目別!得意科目の書き方のコツ
履歴書に得意科目を書くことは、長所や人柄をアピールすることにつながるということをご紹介しました。それではどのように書けば、より企業に自分の魅力を訴求できるのでしょうか?
それぞれの科目でアピールすべきポイントは、科目ごとに異なります。今回は3つの科目に分けて、どのように書いてアピールすべきか、そのコツをご紹介していきます。
数学
特に理系の学部に通っている学生の中には、数学が得意科目である、という学生も多いでしょう。数学が得意な場合には、どのような書き方をすればいいのでしょうか?
まずアピールすべき点は、「論理性に長けていること」です。数学の問題を解くにあたっては、立式や仮説立てなどが必要になります。これは数学だけでなく、社会人としてビジネスを進めていく際にも大いに役に立つ特性です。例えば営業職の場合、何人に営業をかければ売り上げを達成することができるのか、その目標を立てる際にも数式を立てて考えることができます。また具体的な数値を計算して示すことで、顧客に対しても納得度の高い商品提案をすることができます。
また数学では、問題文の中にさまざまな情報が散りばめられています。その文を読み解いて問題の構造や状況を把握する力も、アピールできるポイントです。中には見方を変えて式を立てなければ、正解にたどり着かない問題もあるでしょう。粘り強く問題に取り組み、納得のいく解が出せるように訓練してきたことを伝えましょう。
英語
次に、英語を始めとした外国語が得意な場合の書き方をご紹介します。企業によっては英語や特定の外国語を、業務で使用する場合もあります。まずは自分の英語のレベルを伝えることで、それだけでも大きなポイントとなる場合もあるでしょう。資格を持っている場合はそのスコアや級を伝えれば、レベルが伝わりやすくなります。
また外国語はコミュニケーションツールの1つです。せっかくであれば勉強していることだけではなく、実際に使用して海外の人とやりとりをした経験をアピールしてもいいでしょう。例えば「道案内をすることができた」、「海外旅行の際に現地のおすすめのお店を聞いて回った」など、日常的なやりとりでもいいでしょう。これにより語学力だけではなく「コミュニケーション力」、「行動力」などをアピールすることができます。
それ以外にも「SNSを通して海外の友人を作っている」、「海外の友達に日本を案内している」、「英字新聞を読んでいる」など、視野を広げる努力をアピールすることも可能です。コミュニケーション能力を活かして、積極的に業務に取り組めそうな印象を与えられるようにしましょう。
体育
最後に得意科目が体育の場合の書き方についてです。一見すると履歴書のような正式書類に、得意科目を体育と書くのは気が引けてしまう、という人もいるかもしれません。しかし体育にも、アピールできるポイントがたくさんあるのです。
まず体育が得意な場合には、体力をアピールすることができます。趣味や健康のためにスポーツを続けている場合は、活発に行動したり、自分でストレスをコントロールしたりできるという印象を与えることもできるでしょう。
また体育祭でリーダーシップをとった経験や、ムードメーカーとなって盛り上げた経験、チームを意識した動きなど、積極性をアピールすることができます。部活動に所属していた場合は先輩・後輩間の礼儀を守ったり、早朝に積極的に清掃活動をしていたりしたなどの礼儀正しさをアピールすることも可能です。
得意科目がない場合
中には「得意科目なんてない……」と頭を抱えてしまう学生もいるかもしれません。だからと言って空欄にしたり、「特にありません」と記載したりすることは避けましょう。なぜならば自分をアピールするための履歴書に空欄を作ってしまっては、良い印象を与えることができないからです。
どうしても得意科目が浮かばない場合は、自分の学部や学科にちなんだ科目がないかを考えてみましょう。学科に合わせた科目を大学で学んでいれば、そこから得た学びを記載することができます。履修登録をする際に使用する大学のシラバスや、所属しているゼミの専攻などから関連する科目を考えてみるといいでしょう。
または自分の趣味や好きなことから得意科目を考える、ということも可能です。旅行が好きであれば地理や歴史、音楽鑑賞が趣味であれば音楽、料理やお菓子作りなどを好む場合は家庭科、という具合に科目を考えることができます。
得意科目は、長所や人柄を伝えるための項目です。自分という人間がどんな人なのかを伝えることで、より企業との相性を見ることができます。空欄にはせず、自分のアピール項目として活用しましょう。