組織犯罪対策部
組織犯罪対策部では、刑事警察に関する事務のうち国際的な犯罪捜査や国際刑事警察機構との連絡に関すること、暴力団対策、薬物や銃器などの犯罪取り締まり、犯罪組織の取り締まり、犯罪による収益の移転防止、国際捜査共助などに関する事務を行っています。
犯罪組織対策に関する統計としては、暴力団情勢・薬物情勢・銃器情勢・来日外国人犯罪情勢などの統計データを公開しています。ほかにも、マネーロンダリング対策についての情報公開や、災害時の本人確認方法の特例といった対策の情報共有をしています。
外事情報部
外事情報部では、警備警察に関する事務のうち、外国人もしくは活動本拠地が海外の場合の日本人の事案に関する事務を担当しています。警察庁警備局の中に含まれており、外国人が関係する事象を扱う仕事が主な内容となります。
具体例としては、近年では北朝鮮による日本人拉致被害者の調査や、対日有害活動に関する情報収集、外国から日本に送られてくる通信の内容分析や、日本国内の諜報通信の傍受・分析・暗号解読に関する事務などがあります。
不正輸出に関する情報収集や取り締まり、さらに不法入国や不法滞在者対策なども外事情報部の管轄となります。
警備運用部
警備運用部は、警衛・警護・警備実施に関する事務などを担当しています。2019年4月に発足された新部署で、外事情報部や組織犯罪対策部以来、約15年ぶりの新部設置となりました。大がかりな警備をはじめ、皇室の警衛や要人たちの警護を担当する警備1課と、巨大地震やテロなどの緊急事態の対処を担当する警備2課が置かれており、警備に関わるさまざまな対応機能を強化することを目的に機能しています。
公安警察と警察の違いについて
警察庁は日本の警察機関を統括している組織で、警察官が働いていますが、同じ警察の中に公安警察というものがあります。警察と公安警察を混同する方もいるかもしれませんが、公安警察は、国内及び国外のテロリスト、左翼団体、右翼団体、カルト教団、同盟国以外の諜報機関を捜査対象としています。
これまでご紹介してきた刑事警察・警備警察・交通警察・地域警察などとは少し異なり、視察をしたり海外の捜査機関と密接に関わるなど、仕事内容にも特徴があります。公共の安全と秩序を守るという意味から公安警察と呼ばれています。
警察庁は全国の警察を統括する重要な組織
警察庁は国の警察行政機関の一つで、全国の都道府県警察を管理する組織です。近年は国際化が進み、さまざまな犯罪が起こっていることから、警察庁による検証や情報公開などにより、犯罪対策につなげることが重要となっています。
警察庁の仕事は、国民の安全を守るという意味でも大変責任ある仕事といえるでしょう。警察庁に興味がある方は、今回の記事を参考に、自らの今後のキャリアについて考えてみてはいかがでしょうか。
参考
災害・対テロで「警備運用部」 15年ぶり新部 警察庁が組織改正案|産経ニュース
警察のキャリア組とノンキャリア組の違い |Career Garden