裁判所事務官の勤務先は?
裁判所事務官が働く場所は、全国各地の裁判所となります。最高裁判所・高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所のいずれかで働くことになり、それぞれの裁判所にある裁判部門(裁判部)もしくは司法行政部門(事務局)の部署に配属されます。部門や部署間の異動は数年ごとに行われることが多いといい、総合職も一般職も採用管轄区域内での転勤の可能性があります。
裁判所事務官になって最初に所属する裁判所は、採用試験の合格後に提出する「勤務地希望」を基に、希望する勤務地を管轄する高等裁判所の管轄区域内の裁判所の中から決定されます。例えば、東京都を希望した場合でも、東京高等裁判所は東京以外にも神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県・静岡県・山梨県・長野県・新潟県の管轄となっているため、東京以外の場所に配属になる可能性があります。裁判所事務官は転勤の可能性があるということを、念頭に置いておきましょう。
裁判所事務官のやりがいとは
受験者が多く、難関試験といわれている裁判所事務官ですが、仕事のやりがいとは何なのでしょうか。
裁判所事務官は公務員ですから、民間企業よりも安定性があるといえます。しかし、裁判員制度の導入など、裁判を取り巻く状況は常に変化しているため、裁判所事務官の仕事の幅も広がってきています。民事・刑事ともに複雑な事件も増えてきていることから、社会の変化に対応しながら国の秩序を守るために貢献したいという方にとってはチャレンジしがいのあるでしょう。
裁判所事務官の残業について
裁判所事務官は忙しいというイメージを持っている方も多いことでしょう。裁判所事務官の残業については、配属される部署によっても異なりますが、裁判所事務官は裁判所に関わる仕事の中では比較的残業が少なく、勤務時間は規則的な場合が多いといわれています。しかし、担当する業務や繁忙期などもあるため、状況は異なるということを覚えておきましょう。職務を行うために必要な基礎能力を身につけるため、裁判所では採用時から職場や裁判所職員総合研修所などでさまざまな研修を行います。仕事をスムーズに進めることができるよう、常に努力する必要があるでしょう。
キャリアアップの道として裁判所書記官も
裁判所事務官の採用試験を受ける方の中には、将来は裁判所書記官として働きたいと考えている方も多いようです。裁判所書記官になるためには裁判所事務官としての経験が必須となり、試験に合格して研修を修了すれば、裁判所書記官にキャリアアップすることができます。
裁判所事務官は、基本的には裁判所書記官の指揮の下で業務を行っています。裁判所書記官は法廷に立ち合い、調書を作成するほか、法令や判例を調査するなどの役割も担っています。待遇なども裁判所事務官とは異なることから、裁判所事務官としての経験を生かしてキャリアアップしたい方にとっては目指すべき職種といえるでしょう。
裁判所事務官の仕事はやりがいがたくさん
裁判所事務官の仕事は裁判部門と司法行政部門によって内容が異なりますが、どちらも裁判所の運営や裁判に貢献する仕事です。将来は裁判所事務官として働きたいという方は、裁判所事務官の仕事内容についてしっかりと理解した上で、採用試験の受験を検討しましょう。
参考
裁判所事務官の仕事内容 | 裁判所事務官の仕事・なり方・給料・資格を紹介 | Career Garden
裁判所事務官: 法廷での審理がスムーズに運ぶよう手助け | 職業 | みんなの専門学校 (みんせん)