法科大学院の司法試験合格ランキング
法科大学院で法曹三者の資格勉強をしている人にとって気になることの一つが、司法試験の合格率のランキングでしょう。
司法試験の合格率が高い法科大学院のランキングは、以下のとおりです。なお、こちらのランキングと合格者数は、2019年9月に法務省から発表された内容に基づいています。
司法試験・合格率の高い法科大学院ランキング
2019年9月に発表された司法試験の全体の合格率は、33.6%でした。上位11位の法科大学院は、国立大が圧倒的に多い傾向にあり、特に京都大法科大学院と一橋大法科大学院は、司法試験に強い法科大学院と言えるでしょう。
順位 | 法科大学院名 | 合格率 | 受験者 | 最終合格者数 |
1 | 京都大法科大学院 | 63% | 201 | 126 |
2 | 一橋大法科大学院 | 60% | 112 | 67 |
3 | 東京大法科大学院 | 56% | 238 | 134 |
4 | 慶應義塾大法科大学院 | 51% | 300 | 152 |
5 | 愛知学院大法科大学院 | 43% | 7 | 3 |
6 | 早稲田大法科大学院 | 42% | 252 | 106 |
7 | 大阪大法科大学院 | 41% | 112 | 46 |
8 | 東北大法科大学院 | 38% | 52 | 20 |
9 | 名古屋大法科大学院 | 37% | 67 | 25 |
10 | 広島大法科大学院 | 36% | 39 | 14 |
11 | 九州大法科大学院 | 34% | 59 | 20 |
神戸大法科大学院 | 34% | 130 | 44 |
(令和元年司法試験法科大学院等別合格者数等|法務省 より筆者作成)
司法試験・合格者数の多い法科大学院ランキング
司法試験の合格者数が多い法科大学院は、受験者数も多い慶応義塾大法科大学院と東京大法科大学院です。こちらの2つの法科大学院は、合格率も高いのが特徴です。
順位 | 法科大学院名 | 受験者 | 最終合格者数 |
1 | 慶應義塾大法科大学院 | 300 | 152 |
2 | 東京大法科大学院 | 238 | 134 |
3 | 京都大法科大学院 | 201 | 126 |
4 | 中央大法科大学院 | 384 | 109 |
5 | 早稲田大法科大学院 | 252 | 106 |
6 | 一橋大法科大学院 | 112 | 67 |
7 | 大阪大法科大学院 | 112 | 46 |
8 | 神戸大法科大学院 | 130 | 44 |
9 | 明治大法科大学院 | 162 | 26 |
10 | 名古屋大法科大学院 | 67 | 25 |
10 | 北海道大法科大学院 | 104 | 25 |
(令和元年司法試験法科大学院等別合格者数等|法務省 より筆者作成)
法科大学院を選ぶポイント
法科大学院は、全国各地の大学で展開しているため、どのようにして自分に合った法科大学院を選べば良いか迷うかもしれません。以下では、法科大学院を選ぶポイントについて見ていきましょう。
司法試験の合格率
法科大学院を選ぶポイントの一つとしてまず挙げられるのは、これまでの各法科大学院の実績です。実際に、学生たちが司法試験でどのくらいの合格率なのかをチェックしておきましょう。特に、全国平均を上回っているかいないかを見ておくと良いかもしれません。
学習環境と教員の質
法科大学院を選ぶ上で重要になるのが、教員と学習環境のことではないでしょうか。法科大学院は、大学の敷地内にある施設の一つです。実際に大学内で法学の勉強をしても集中できる環境でないと感じた場合、別の法科大学院の検討も視野に入れておきましょう。
また、法科大学院の講義を行う教員は、主に法研究や法実務の第一線で活躍する方たちです。法律にまつわる著書を手掛けている教員もいますので、出版物をチェックしてみるのも良いでしょう。
しかし教員の中には、民事法や倒産法などといった自分の専門分野のみで授業を展開しているケースもあり、別の法律について質問しても十分に対応できないことがあるようです。各法科大学院の公式ホームページやパンフレットを十分確認した上で、学校選びをしましょう。
参考
奨学金
法科大学院の学費は、国公立と私立で違いはありますが、平均で年間110万円前後の授業料と言われています。しかしながら、法律の専門家を目指している人の中には、学費の支払いが経済的に難しいというケースもあります。
独立行政法人日本学生支援機構では、そんな事情を抱える法科大学院生を支援する奨学金制度を設けています。加えて、法科大学院の在籍期間において優秀な成績を修めた学生に対しては、返済免除制度の適用もあります。
多くの法科大学院が授業料の減免および免除の制度と、大学院独自の奨学金を定めていますので、活用すると良いでしょう。
参考
まとめ
今回は、日本各地の法科大学院の情報と学校の選び方、そして司法試験に関する情報を中心にご紹介しました。
これから法科大学院に入ることを検討している方は、ぜひ学校を選ぶポイントを参考にして、自分にとって相応しい学びの場を探してください。
参考
法科大学院全国統一適性試験について重要なお知らせ|日弁連法務研究財団