ーーー最終的には大学に進学して物理学部を選んだのはどういった理由ですか?
「先生からのアドバイスなどのしがらみも影響しました。自分自身は映像制作などものづくり方面に興味がありましたが、理数系の教科が得意だったこともあり、周りからは理系に行くことを勧められました。その中で元々興味があり、研究者・教育者のどちらの道にも進むことができるという意味で潰しの効く物理が良いなと思うようになりました。物理を学びながら映像も同時に学べば良いと思い、最終的には理系の物理学科に合格して進学しました。今思えば自分のやりたいことを曲げてしまったかなと思っています。」
離島で育ちで感じたこと
ーーー ちなみに島育ちで良かったことはどんなことがありますか?
「良かったこととしては、やはり島育ちは珍しい存在なので、違う視点でものが言えることですね。もの作りの際には色々な意見が必要が必要になることがありますが、島育ちの珍しさは芸術の視点での表現が豊かになる点があり、今の映像制作の仕事にも生きていると感じます。」
ーーー逆に悪かったこともありますか?
「悪かったことしては、競争がないところで育ったということがあります。高校は島にひとつだけあるのですが、定員割れで誰でも入れます。そのため都会で育った人に比べると勉強しない人が多かったのかなという印象があります。」
②へ続く!
離島で生まれ育つ中で映像制作などものづくりに興味を持つようになったものの、周りからのアドバイス、自身の学力や潰しが聞く面などを考えて物理学部を選んだSさん。果たして、上京しての大学進学後の生活はどのようなものだったのでしょうか? 次回は、中退を決意したきっかけを伺っていきます。