レポートで数字を記載する際の3つの注意点
レポートや論文で数字を使用する際に気をつけなければいけないことは、算用数字と漢数字の使い分けだけではありません。ここでは、そのほかに特に注意したい点を3つご紹介していきます。
(1)半角と全角を使い分ける
レポートや論文をパソコンなどを使用して作成する場合は、算用数字が半角か全角かという点にも気をつける必要があります。原則としてアルファベットや算用数字は半角を使用するのが望ましいでしょう。
ここで気をつけなければならないのは、算用数字の半角と全角が見分けづらいということです。変換ミスをしてしまうと、半角と全角の数字が混在してしまう可能性があります。
全体的に半角を使用していても、一箇所だけ全角があればその箇所が目立ってしまいます。レポートの場合には、確認不足として減点の対象となることがないとも言い切れません。全角を使用する場合でも、文書内で統一性を持たせた表記になるようよく確認しましょう。
(2)1マスの文字数に気をつける
続いて、原稿用紙などマス目調の用紙にレポートを書く場合に気をつけなければいけない点です。それは1マスの中に記入する数字の文字数には、決まりがあるということです。
漢数字の場合はほかの漢字と同様に、1マスに1文字を入れます。しかし算用数字はひとつひとつが半角のため、2つ合わせて全角1マス分になります。つまり、1マスに2文字入れる必要があるのです。
(3)「四五」か「四十五」か
漢数字を使用する際にも気をつけなければいけない点があります。それは「十」の使い方です。例えば45であれば「四五」と表記するのか、「四十五」なのか、もしくは「四〇五」という考え方もできます。どれを使用するべきか、悩んだ経験があるという人もいるでしょう。
「一、十、百、千、万、億、……」という単位で数詞を使用する表現方法を「命数法」と呼びます。これに準じて2桁の数字を表す場合には「十」を使用することが一般的です。「45」であれば「四十五」と表記することになります。
しかし、明確にこの書き方が正しいという決まりがあるわけではありません。レポートや論文を書く際には、あらかじめ教授から書き方について指定される可能性もあります。準ずるべき規則がないか、書き始める前に確認しておくといいでしょう。
数字でレポートを減点されないためのポイント
算用数字と漢数字の2種類を使い分けるためには、多くのルールを考慮しながら記載しなければなりません。頭が混乱してしまうかもしれませんが、減点の対象とならないよう正しく数字を使いたいところです。
レポートの減点を防ぐためには、そのほかにも気をつけておきたいポイントがいくつかあります。今回は具体例として、2つの注意点をご紹介します。
書き方を統一する
レポートで数字を使用する際に気をつけておきたい点の1つ目は、書き方を統一するということです。例えば同じレポートの中で同じデータを取り扱う際に、半角表記の箇所と全角表記の箇所が混在しないように気をつける必要があります。そのほかにもコンマの有無、漢数字の使用箇所、1マスの文字数など、全体の表記方法が統一されているかに気をつけなければなりません。
書き方が統一されていないと、見直した際に不恰好になってしまいます。論文であれば修正が必要な箇所として指摘されてしまうかもしれません。見直しの際には、数字の表記方法が統一されているかを確認するようにしましょう。
教授のルールに合わせる
ご紹介したように、数字の表記にはさまざまなルールがあります。しかし通説はあっても、決定的な決まりがあるわけではないのです。
レポートや論文を書く場合には、事前に教授や学校側から表記方法について指定される場合があります。その規則にのっとって書くことがレポートの点数を上げる近道と言えるでしょう。
また、なかには学校のポータルサイト上に学生用のページが用意されている学校もあります。レポートの作成方法について解説しているページがある場合もあるでしょう。そのページに記載された方法でレポートを作成すれば、減点される可能性を減らすことができるでしょう。
おわりに
算用数字と漢数字は、それぞれを適切な形で使用すればレポートをより見やすくすることができます。しかしルールが多く、書きながら混乱してしまうこともあるかもしれません。もし、どうしても表記方法に迷ってしまったら、直接教授に質問してみてもいいでしょう。
数字の書き方くらい少し間違えてもいいや、と思う人もいるかもしれません。しかしせっかく素晴らしい内容が書けていても表記方法で減点されてしまう可能性もあるのです。ひとつひとつの数字の表記を大切にして、高評価につながるレポートを作成しましょう。
参考
レポート・論文の書き方 ― 基本的な注意事項 戸口民也|長崎外国語大学
漢数字の縦書きや10や11・20の書き方は?日付や住所の書き方を詳しく解説!|雑学ノート
算用数字と漢数字!文章における数字表記の使い分け|こぶたの鉛筆
漢数字表記について〔縦書論文の場合〕|『一橋社会科学』編集委員会
テクニカルライターが教える、文章の見た目を良くする技術「あなたの縦書き文書を美しくする数字の書き分け方」|きんどるどうでしょう