レポート作成の参考にしたい!おすすめの本3選
レポート作成で困ったときは、ぜひ参考となる本を手に取ってみましょう。ここで紹介する3冊の本は、単なるレポートの書き方ではなく、看護に特化したレポート作成についてのポイントが紹介されています。
看護師のためのこれならわかる!伝わるレポート・論文の書き方(ナツメ社)
ナツメ社から出版されている福富馨さんが執筆した1冊です。福富さんは医療ライターとして活躍されている方ですが、香川大学医学部看護学科を卒業し、滋賀医科大学、三重大学で非常勤講師として多くの学生を指導されていました。文章を書く上での基本的なルール・引用の出典表記・看護独特の適切な表現などが詳しく書かれているため、レポートが苦手な人におすすめです。
看護師に役立つ レポート・論文の書き方(金芳堂)
レポートや論文がとにかく苦手だという人におすすめしたい1冊です。起承転結法はレポートに向かないという持論を持つ筆者が、三分節法を用いて文章構成方法をレクチャーしています。レポートだけではなく看護記録・ケーススタディ・申し送り状などにも活用できる能力が身につきます。
看護学生のための レポート書き方教室(照林社)
基礎編・実践編・応用編と段階を追ってレポートの書き方をレクチャーしてくれる1冊です。基礎編では文章を書くときのポイント、実践編では作成のポイントやWord・Excel・原稿用紙の使い方、応用編では看護研究の進め方やプレゼンテーションの進め方までを解説しています。看護学生で初めての実習レポートなどを書く人におすすめです。
レポートは手書き?看護のレポートの実態とは?
実習中のレポートはどのような形式で、どのくらいのボリュームがあるのでしょうか? ここでは看護の現場とレポートの実態をご紹介します。
限られた時間の中での課題
看護師や看護学生の教育支援を行っているNursing academiaが行ったアンケートによると、看護学生の病棟実習における非常に過酷な現実が明らかになりました。
- 病棟実習の平均睡眠時間で最も多いのは2~4時間(全体の53%)
- 病棟実習中の課題にかかった時間は4~6時間が全体の46%
1日は24時間しかありません。その中で実習を行い疲れ果てている中で課題をこなさなくてはいけない実態が浮き彫りになっています。
参考
看護学生病棟実習の簡易実態調査の結果|Nursing academia
実習中のレポートの量は?
Nursing academiaが行ったアンケートでは、実際に課題として提出しなければいけなかった実習中のレポートの量も調査されています。
(看護学生病棟実習の簡易実態調査の結果|Nursing academiaより筆者作成)
このアンケート結果からは3枚以内はわずか21.7%、8割近い学生は4枚から10枚以上のレポートを書かなくてはいけないという実態が分かります。学校のレポートだけではなく、看護記録なども書かなくてはいけないケースもあるため、「書く」ということが非常に多いということになるのです。
70%以上が手書きで提出
近年ではレポートや論文をパソコンで作成する学校も増えてきていますが、看護の業界に関しては圧倒的に手書きが多いようです。その割合は何と70%以上。パソコンは容易に編集ができ、書き直しや字の汚さなどを気にする必要がないというメリットがあります。手書きの場合、筆記具にもよりますが修正を大幅にできないことから、パソコンで作成するよりも時間がかかってしまいます。
(看護学生病棟実習の簡易実態調査の結果|Nursing academiaより筆者作成)
まとめ
非常に過酷な状況でレポート作成をしなくてはいけない看護の業界……。レポート作成とは切っても切れない現状であることから、いかに作成に慣れるかということがポイントになりそうです。限られた時間の中で優れたレポートを書くためには、書き方のコツや基本のルールを徐々に勉強していくことが大切だといえるでしょう。
参考
看護学生病棟実習の簡易実態調査の結果|Nursing academia
レポートの作り方・書き方-内容の準備、構成、そして文章の心得|中川徹「大阪学院大学通信」(2010年10月号より)
看護師のためのこれならわかる!伝わるレポート・論文の書き方|ナツメ社