専門職を目指す人向けの3つの国家資格
経理関連の仕事で「専門職を目指したい!」「キャリアアップをしたい!」という方におすすめの3つの国家資格をご紹介します。
公認会計士
公認会計士は、企業の財務情報が正しいことを保証することができる会計のスペシャリストです。主な仕事内容は、「監査」「税務」「コンサルティング」の3つがあります。監査の仕事は、企業や学校法人などに対して、独立した立場から監査意見を述べることです。税務の仕事は、税金に関する相談やアドバイス、書類作成などです。コンサルティングの仕事は、経営戦略の立案など経営全般に及びます。
公認会計士試験は、金融庁の公認会計士・監査調査会主催で年に1回行われます。公認会計士になるには、公認会計士試験に合格し、実務補習を修了後、公認会計士名簿に登録して日本公認会計士協会に入会することで認められます。
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税理士
税理士は、税務に関する相談を受けるのが主な業務の国家資格です。例えば、納税者に代わって税務申告を行ったり、税務書類の作成代行をしたり、企業などの納税者と税務署との間に入って業務をすることが多いです。税理士試験を受験するには、いくつかの条件を満たす必要があります。
- 大学、短大、高等専門学校を卒業した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
- 司法試験合格者
- 公認会計士試験の短答式試験に合格した者
- 日商簿記検定1級合格者
- 法人又は事業を行う個人の会計に関する業務に2年間以上従事した者 など
試験内容は、簿記論・財務諸表論の2科目以外に、税法に関する3つの科目を選択して合計5科目受験します。合格率はおおむね15%前後で推移しています。
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ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャル・プランニング技能士は、顧客の資産をプランニングする技能を認定する国家資格の1つです。試験に合格することで、「技能士」を名乗ることができるようになります。
ファイナンシャル・プランニング技能士検定は、1級・2級・3級があり、それぞれに学科試験と実技試験があります。ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を得ることで、ファイナンシャル・プランナーとして、ライフプランの相談や金融機関・企業で活躍することができます。
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世界で活躍したい人向けの3つの国際水準資格
最後は、世界で活躍したい方のために、国際水準の資格を3つご紹介します。例えば、公認会計士は、世界120ヶ国で約250万人が活動しています。「経理」に関する知識は、世界中の経済活動が行われているところで必要なものです。グローバル化が進む現代では、世界水準の資格を持つことで多様な働き方を実現することが可能です。
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IFRS検定
IFRS検定は、ヨーロッパ最大規模の会計士協会であるICAEWが運営する国際会計基準検定です。2009年から日本語試験が開始され、年に3回(2月・6月・11月)実施されています。
学歴条件や実務経験は必要なく、誰でも受験することができます。受験者の約半数は30代で、社内でのアピールポイントになるため受験したという方が多いようです。
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U.S.CPA検定
U.S.CPAとは米国公認会計士のことで、米国公認会計士協会が開発した検定試験です。米国で公認会計士になるには、この試験に合格することが必須条件となっています。
試験は日本語ではなく英語で行われるため、U.S.CPA検定に合格することは英語力があるという証明にもなり、米国を中心に日本企業以外で働くチャンスが大きくなります。
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BATIC検定
BATICは、東京商工会議所が主催する国際会計検定です。海外に事務所を持つ企業や、海外とリモートで仕事をする企業など、企業の在り方はどんどんグローバルになっています。そんな中、企業は国際的な会計知識を持っている人材を求めています。
BATICは、グローバルに展開する企業で働いている方や、キャリアチェンジをしたいと思っている方におすすめの「英語×会計」の資格です。
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まとめ
経理の資格は、事務スタッフが持っておくべき基礎的なレベルから、公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランニング技能士のような国家資格レベルのものまで幅広くあります。また、グローバル化の流れの中で、国際水準の経理資格も注目されています。ぜひ、ご自身のスキルアップ・視野拡大のために、経理の資格を取得することを検討してみてはいかがでしょうか。
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