厚生労働省が所管?職業能力開発総合大学校の偏差値と3つの特徴! - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

職業能力開発総合大学校の3つの特徴

職業能力開発総合大学校の概要と偏差値が分かったところで、もう一歩踏み込んで職業能力開発総合大学校ならでは3つの特徴をご紹介していきます。

職業訓練と科学・技術を同時に学べる

職業能力開発と言われると、職業に直結するスキルを習得すると思いがちですが、大学教育で学ぶような科学に関する知識や、技術をきちんと身につけることができます。

例えば、製造現場で必要となる知見を徹底的に学べる上に、学んだものを現場で活用するためのノウハウも身につけることができるのです。

これは、建学の精神の3本柱にもあった、「科学・技術・技能」を融合させる教育を目指しているからこそ実現できる教育。そして、技能や技術を保証するための技能士の資格習得も在学中に可能です。

ものづくりのイノベーターになれる

科学・技術・技能を同時に学ぶことができるからこそ、ものづくりのイノベーターになることが可能になります。つまり、この大学校を卒業することは、ものづくりの最先端をフィールドにした技術者としての道を切り開くチャンスがあるということです。

また、イノベーターというと製品企画や開発に目が向きますが、製造工場を効率的・安全に操業し管理でき、製造技術を革新できる生産技術者が現代には求められています。職業能力開発総合大学校が主張する「ものづくりのイノベーター」はすなわち、現場のリーダー役だといえます。

卒業後は職業訓練指導員への道もある

職業訓練指導員の養成は、職業能力開発総合大学校が設置された目的の一つです。そのため、卒業生には、就職先の一つとして職業訓練指導員という身近な職業への道が開かれます。

設立から50年以上の歴史の中で、2,800名以上の人材を輩出しています。また、国家資格である職業訓練指導員免許を卒業時に取得することができるシステムもあるため、有効に活用することで職業訓練指導員への進路選択も可能になっていきます。

実就職率100%の就職と進学事情

大学と大きく異なる点として、職業能力開発総合大学校は卒業生全員が就職をしています。つまり、就職率は100%なのです。

就職先は、民間企業、職業訓練指導員、進学の3つに大きく分けられています。特に、職業訓練指導員の就職先は多様で、高齢・障害・求人者雇用支援機構や都道府県、法務省などの機関へ就職した実績を持ちます。2019年3月卒業生の内訳は以下の通りです。

就職先 割合(%)
職業訓練指導員 48%
上場企業 36%
大企業 8%
中小企業 5%
特別民間法人 1%
公務員 1%
進学 1%

就職・進学|職業能力開発総合大学校 より筆者作成)

以上のデータから、約半数が職業訓練指導員になっていることが分かります。また、職業訓練指導員に上場企業を加えると卒業生の84%に達しています。

また、第1志望に就職を果たした人の割合は83%で、半分以上の卒業生が1社のみのエントリーで就職先を決めています。そして、内定時期は94%が6月までとなっており、早いうちから就職が決まっていることも特徴的です。