司法書士
行政書士は行政の書類に関する専門家ですが、司法書士は行政関係に加えて法律に関わる書類の専門家でもあります。勉強量と難易度の参考として、仮に大学生が資格試験を受ける場合を考えてみましょう。一般に、毎日しっかり勉強して行政書士は2年生、司法書士は在学中の取得が期待できる、と言われることがあります。
難易度や業務範囲は行政書士よりも高く広く、弁護士より低く狭いというイメージを持てばいいようです。司法書士でも研修を受ければ、簡易裁判所で行われる裁判で弁護士のような業務を行うこともできます。
司法書士試験は筆記と口述試験に分かれます。基本的には筆記試験に重きが置かれるようですが、求められる知識の範囲は広くなりますので、しっかりとした対策が必要です。
参考
司法書士に転身した元フリーターの軌跡 TACNEWS 2018年8月号 特集|資格の学校TAC[タック]
行政書士と司法書士の違いとは | 行政書士と司法書士の比較について
公認会計士
公認会計士は非常に難易度が高いことで知られる試験ですが、受験資格には制限がないため中卒でも資格取得が可能です。資格を取得すると監査法人などの安定した職に就くことができる可能性が高まります。
ただし、多くの受験者は日商簿記1級を取得してから公認会計士の試験に臨むようです。簿記1級を持っていると受験科目が一部免除されること、公認会計士試験の力試しとして適切だということが理由になっています。
公認会計士の試験は2段階式になっており、2次試験には論文を記述する問題が出題されます。単に知識を持っているだけではなく、それを論理的に文章にして説明する力が求められます。このようなテストの形式は中学校までではあまりなじみのないものなので、自信のない人は資格取得のための講座に通うなどして対策する必要があるでしょう。
参考
公認会計士試験の難易度と合格率を徹底解説|資格の学校TAC[タック]
監査法人就職の売手市場はいつまで続くか | 公認会計士の転職ならジャスネットキャリア
公認会計士 簿記資格(日商簿記検定等)を取得することは公認会計士試験にどのくらい有利か? | CPA
弁護士
公認会計士に並んで難易度が高いことで知られている弁護士。司法試験合格者が司法修習後なることのできる職業です。司法試験合格者は弁護士だけでなく裁判官や検察官を目指すこともできます。
「司法試験を受けるには法学部を出なければいけないのでは?」「ロースクールに行かなくてはいけないのでは?」と思われがちですが、「司法試験予備試験」に合格すると学歴不問で司法試験への受験資格が得られます。
司法試験は法律そのものに関する知識だけでなく、判例などの法律解釈についてもしっかりと学んでおかなくてはなりません。非常に難関であることは間違いありませんから、行政書士や司法書士の資格を取ってからチャレンジする人も少なくないようです。
参考
予備試験を受験するメリット – 司法試験|LEC東京リーガルマインド
弁理士
名前が弁護士と似ている弁理士は、特許や商標など、知的財産権に関する申請の専門家です。特許・商標・意匠・実用新案などは特許庁に登録して初めて保護されるものですが、この申請手続きは非常に難解なことで知られています。また、日本国外での保護を申請する必要があることもあります。
このような手続きのために、類似の登録がないか調べたり、書類を作って申請したりするのが弁理士の仕事です。試験は筆記と論文があり、難易度の高い資格として知られています。
参考
「弁護士」と「弁理士」の違いって? 両資格を持つ先生に聞いた【高校生なう】|【スタディサプリ進路】高校生に関するニュースを配信
(条件付き)税理士
税理士はほかの資格と違い、学歴などの受験資格が求められます。しかし、学歴などの基準を満たしていなくても受験資格を得る方法があります。それは日経簿記1級もしくは全経簿記検定上級の資格を得ることです。
簿記1級は就職にはあまり役に立たないと言われることもありますが、実務経験や学歴がなくても税理士試験を受験するための切り札になります。中卒で税理士を目指す場合は、まず簿記の勉強から始めてみましょう。
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