宿泊施設がある
中小企業大学校は、遠方から研修を受講しにくる人たちのために宿泊施設を完備しています。この宿泊施設はすべての校舎に設置されています。条件や設備内容に関しては、次の通りです。
宿泊できる条件
宿泊できる条件は、中小企業者等研修や中小企業支援担当者等研修の受講者(※中小企業診断士養成課程・経営後継者研修・経営管理者研修は対象外)です。
料金および設備内容
宿泊料金は、1泊当たり2,000円台であり、学校によって違いが生じます。ちなみに東京校の施設は7階建て。宿泊費は、税込み2,600円~(10月から2,700円~に変更)となっており、自習室・アスレチックコーナー・ランドリーなども完備されています。
参考
宿泊施設|中小機構
3つの公的助成制度
中小企業大学校の研修受講にあたり、公的助成金の制度が適用される場合もあります。助成金を活用することで、各企業や組織の経営陣が受講しやすい環境を提供でき、モチベーションアップにもつながります。主に3つの公的助成制度があるので、ご紹介しましょう。
人材開発支援助成金
人材開発支援助成金は、雇用する従業員(労働者)のキャリアアップを目的とし、従事している職務の専門的な知識を広げ、技術向上につなげることを支援するものです。
参考
人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コース)|厚生労働省
雇用調整助成金
景気の変動や経済上の理由により、事業の縮小をせざるを得なくなった事業主が、教育訓練など一時的な雇用調整をすることで従業員の雇用を維持する場合に助成されるものです。中小企業大学校の研修において、この雇用調整助成金の支給対象に該当する場合があります。事前にチェックしておきましょう。
自治体などの各種助成制度
自治体などの各種助成制度は、中小企業大学校の受講料や宿泊費を一部負担してもらえる制度です。割引率は各自治体で違います。例えば、群馬県桐生市であれば、受講料の半分以内で上限額は5万円です。
また、公益社団法人全国日本トラック協会を例にすると、一部の研修において3分の1の助成金が交付されます。
参考
公的助成制度|中小機構
2019年度「中小企業大学校講座受講促進助成制度」について|全日本トラック協会
中小企業大学校で学ぶメリット
中小企業大学校の養成課程で学ぶメリットは、自分の会社や組織の経営に関する知識が深まることです。そして、同じような志がある仲間と出会えることもメリットとして挙げられます。
しかし、中小企業大学校で学ぶ最大のメリットは、中小企業診断士の研修を受講すれば2次試験が免除となり、「合格」扱いになることです。普通に受験して不合格になると、次の試験まで日数があき、お金もかかってしまいます。その手間を考えれば、継続して受講できそうなら、情報量が多い大学校へ通う価値はあるかもしれません。
まとめ
中小企業大学校は、企業や組織の経営ノウハウを学ぶ実践的な教育カリキュラムを展開している教育機関です。現在、国内には9つの校舎があります。宿泊施設も完備されているので、集中して学べる環境が整っています。
中小企業大学校の教育内容は、中小企業者向け研修と中小企業を支援する機関向け研修の2つで構成されています。国家資格・中小企業診断士のコースも併設されており、すべての受講を完了すると資格の取得も可能です。
また、助成金制度も整っているので、情報をチェックして有効活用することをおすすめします。
参考
独立行政法人中小企業基盤整備機構法|e-Gov
中小企業者向け研修|中小機構
支援機関向け研修|中小機構
申込みから受講までの流れ|中小機構