精神保健福祉士の仕事内容
国家試験に合格し、専門的な知識を身につけることが精神保健福祉士になるための第一歩です。しかし、精神保健福祉士になった後は、どのような仕事をすることになるのでしょうか?
子供の将来を真剣に考えている親御さんは、これから解説する精神保健福祉士の仕事内容についても、できるだけ早い段階で把握しておくことをおすすめします。
①精神上の障害がある人たちの援助
精神保健福祉士の主な業務は、精神上の障害がある人たちの援助です。精神上の障害がある人たちが早期に社会復帰するために、どのような方法がベストかを考えるのが精神保健福祉士に求められている役割です。
また、日常生活訓練をする施設を紹介する、行政機関で各種手続きを代わりに行う、給付金制度の案内をするといった事務的な仕事も精神保健福祉士が行います。
②親族とのコミュニケーション
患者さんだけでなく、非常に大きな負担を抱えることの多い親族とのコミュニケーションも精神保健福祉士に期待される役割のひとつです。
精神保健福祉士は、精神上の障害がある人たちのサポートをすることが主な業務ですが、家族との連携も忘れてはいけない重要な業務です。特に生活訓練をするための施設選びは、患者本人だけでなく親族の意向も大きく関係するため、家族の負担を考慮するなどの配慮が求められます。
精神保健福祉士の3つの就業先
非常に専門性の高い精神保健福祉士には、病院やクリニック福祉施設、学校などの就業先が用意されています。病院で精神上の障害がある人たちの援助をする精神保健福祉士のイメージをすることはさほど難しくありませんが、ストレス社会とされる昨今では、そのほかの機関での活躍も期待されています。
①専門病院やクリニック
精神保健福祉士の代表的な就業先が、精神科の専門病院や総合病院に開設されている精神科、クリニックなど大小さまざまな種類がある医療機関です。病院に務める精神保健福祉士は、主に医師と協力して精神障害がある方の生活に役立つ情報を提供しています。
多くの精神保健福祉士を抱える精神科の専門病院では、入院・通院中の精神障害のある利用者へ集団精神療法や認知行動療法など、実際の施術を行う場合もあります。
②福祉施設
社会生活に復帰するために用意されている就労継続支援事業所や地域活動支援センターなどの福祉施設も、精神保健福祉士に用意されている就業先のひとつです。就労に関するトレーニングや職場への定着、また電話や対面を通して復帰のサポートをするのが福祉施設の大きな特長です。
③企業や教育機関
ここ数年で精神保健福祉士の需要が大きくなっているのが企業や教育機関です。ひと昔前まで、精神保健福祉士は病院や福祉施設で働くものというイメージがありましたが、企業や教育機関のソーシャルワーカーとして活躍するケースが増加しています。
会社や学校は集団で活動する組織であるため、ストレスを解消するためのサポートだけでなく、精神障害に対する理解を深めることも精神保健福祉士に期待されている役割です。