市議会議員の将来性
厳しい財政の市も多く、全国市議会議長会の2018年12月時点の調べでは、市議会議員の定数は、17年12月時点と比べて147人減(1市当たり平均0.2人減)という結果となっています。そんな中でも、地方分権化は進んでおり、市のことは市が決定して決めるという流れになりつつあります。これからは、地域のために何かできるかを考え、より良い政策を立案できるような行動力のある議員が求められるでしょう。
参考
市議会議員の年収・平均給与について
市議会議員の年収、平均給与は、市の人口によって大きく異なるもの。下記の表からも分かるように、人口5万人未満の市は平均報酬月額が33万1,500円、50万人以上の市は平均報酬月額が64万4,000万円となっており、人口の多さに比例して議員の報酬も高くなっていること分かります。
人口別に見た議員平均報酬月額(平成30年12月31日調べ)
人口 | 議員平均報酬月額 |
5万人未満 | 33.15万円 |
10万から20万人未満 | 46.19万円 |
30万から40万人未満 | 59.13万円 |
40万から50万人未満 | 62.69万円 |
50万人以上 | 64.40万円 |
(市議会議員報酬に関する調査結果|全国市議会議長会,p3 より筆者作成)
また、人口別の議員報酬月額の最高額と最低額には大きな差があります。市の財政状況によって、議員の年収も大きく変わってくるでしょう。
人口別に見た議員報酬月額の最高額と最低額
人口 | 議員平均報酬月額の最高額 | 議員平均報酬月額の最低額 |
5万人未満 | 44.2万円 | 18.0万円 |
10万から20万人未満 | 62.0万円 | 36.0万円 |
30万から40万人未満 | 66.0 万円 | 51.5万円 |
40万から50万人未満 | 70.0万円 | 55.0万円 |
50万人以上 | 95.3万円 | 59.9万円 |
(市議会議員報酬に関する調査結果|全国市議会議長会,p5 より筆者作成)
選挙で票を集めるには?
実際の選挙で票を集めるための手法は大いに気になるところでしょう。ここからは、選挙で票を集めるために、していきたいことについて解説します。
チラシを配って知名度を上げる
選挙のためには、チラシを配って知名度を上げることが大切。チラシには、名前やプロフィール、選挙でのポイントとなる政策などを載せます。チラシは、駅前などの人が集まりやすい場所で、通勤や通学など人の多い時間帯に配り、市民に名前を覚えてもらうために、自ら積極的にあいさつをし、良い印象を与えていく必要があります。
また、住宅には、チラシのポスティングをしていきます。ポスティングの最中には、市民に積極的に声をかけ、コミュニケーションを図るなど自分自身の名前を覚えてもらうための活動を繰り返すことが大切。チラシは読みやすいものにし、デザインにこだわり、目を引くようなものにするなど工夫を凝らしていくことも重要です。このような地道な活動が、市民の1票を得ることとなり、得票につながっていくものとなるでしょう。
選挙期間中は演説で呼びかける
選挙期間中は、演説で市民に呼びかけていきます。街宣車で呼びかけたり、駅前で政策を掲げて演説をしたりと、できるだけ市民の心に残るような方法を考え、呼びかけていくことが大切です。
投票日当日は電話で投票を促す
投票日を迎えれば、選挙活動はそこで終わりではありません。投票日当日には、電話で投票を促すことができます。市議会議員は、自ら市内の有権者に電話をして声をかけ、最後に1票でも多く票をもらえるよう、積極的に市民へ電話をしていきます。諦めない粘り強さが、当選という結果を生むことも多いものです。最後の最後まで粘り強く行動していくことが大切といえるでしょう。
まとめ
ここまで紹介してきたように、市議議員は、大変な面も多くありますが、その分、地域を自らの手でよりよくしていくことを実感できるやりがいの多い仕事です。ご家庭では、これを機に市議会議員について理解を深め、職業選びの参考にしてください。
参考
20代コネなし候補が当選するために必要な活動――チラシ配り、ポスター作り、街宣車、演説のノウハウ | 市議会議員になる方法 | ダイヤモンド・オンライン
市議会議員選挙は「広き門」!?高倍率3市区町村でも当選確率50%以上! | 市議会議員になる方法 | ダイヤモンド・オンライン
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