自分の居場所はありますか?大学生が集まる小さな教会でのお話 - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

自己受容


次の時は、自己受容の話をしました。

自己肯定感の低い日本人

アメリカから帰国して非常に感じるのが、日本人の自己肯定感の低さです。自分の存在を誇らしく思うことがいかにもおこがましいことかのような風潮が、少なからずあると思います。自分を大切にすることが難しい環境なのかなと思います。
ですが、自分に余裕がない時に他人に優しくするのって、厳しいものがありますよね。私も、それができずに悩むことがありました。

相手を受け入れること、自分を受け入れること

そのためには、自己受容が必要です。その自己受容は、幼少期の経験が大きく影響していると言います。ただ今から幼少期の経験を積み直すことは難しいというか、不可能です。今この瞬間からできることは、自分を許すこと。何かをできる自分もできない自分も、過去の自分も未来の自分もです。
しかし、いきなり自分を認めろ、許せ、と言われてもスムーズにできる人は少ないのではないでしょうか。なので、他人に認められるという経験が必要なのです。
いきなり他人に「俺を認めろ!」と言っても相手も困惑するだけですよね。

だから、まず自分から相手を認めるのです。相手のポジティブな面もネガティブな面も全部含めて。そうすることでその相手は精神的に余裕ができ、その相手も多くの人をそして自分も認めてくれる、許してくれる、そういうムーブメントを作ることができるのではないでしょうか。

私の大好きな人たち

こんな具合で、毎月一度皆で意見を共有し合うのが、私のお気に入りの時間です。

ただ普段の友達とこんな話をする機会は、あまりありませんよね。考えが違えば揉めてしまうかもしれないし、まず受け入れてもらえないかもしれない

なので、私はこの教会に来る人たちが大好きです。どんな話でもどんな意見でも真剣に向き合ってくれる、そして認めてくれる。そんな空間にいると自然と心が安らぐのです。

彼らは、一見普通の人です。しかし心の中には大きな愛を持ち、人と心を通わせ受け入れることがうまく、話していると思わず安心して、悩み相談をしたくなってしまうような人々です。事実私も、その場で初めて会った人に、普段仲の良い友達にもしないような相談をしてしまいました。それほど人の心に触れる優しさを持っている人たち、仲間たちです。

最後に

私にとっては、この教会が真に自分が落ち着いて好きで入れる環境でした。みなさんがそのような環境に恵まれることを強く願っています。それはもしかしたら、思わぬところに転がっているかもしれません。なので、様々な環境に自分を置いてみると、今までとは違う何かが見えるかもしれません。

この記事をかいた人

トム

早稲田大学人間科学部 1年。東京都出身。親の海外赴任に伴い高校時代を米国で過ごす。そこで教育の違いに衝撃を受け、より良い教育の実現目指し、早稲田大学人間科学部に進学。