英検準1級の合格ラインを追跡!子供の英語学習を高める方法まとめ - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

英検準1級の合格ライン

英検準1級にチャレンジしようとしたとき、気になるのは合格ラインです。ここでは英検準1級の合格ラインについてご紹介します。

英検CSEスコアについて

英検では現在『英検CSEスコア』を導入しています。そのため英語力の評価がより客観的に判断することができます。

『英検CSEスコア』とは、スコア尺度のCSEを英検の各級で表記したものです。英語の4技能であるリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの各スコアとトータルスコアが表示されます。

『英検CSEスコア』のメリットとしては、自分の今の英語力や伸長度が一目でわかること・級のステップアップに最適な指標となることが挙げられます。

合格点と合格率

合格率に関しては、2015年には16.0%でしたが、その後は公表されていません。また、2016年にCSEスコアを導入してから何点取れば合格というラインが明確ではなくなりました。

ただし日本英語検定協会では、「2016年度第1回では、各技能7割程度の正答率の受験者の多くが合格した」と発表しています。今後も7割程度の正答率がなければ合格ラインには達せないといえるでしょう。

技能別のバランスを重視する採点に

採点の方法が変わってからは、3つの項目に分かれて採点が行われます。各項目に750点が与えられ合算で点数が出るため、バランスよく得点しなければいけません。どれか1つが苦手だからこっちでカバーするという方法はできないので、偏りなく学習をする必要があります。

CSEスコアでは、リーディング・リスニング・ライティングの技能ごとに750点満点とされており、合格基準スコアは3技能合計で1792点です。英作文問題は筆記試験の中のたった1問ですが、ライティングとして750点満点で評価されるため、一次試験の中で比重は1/3とかなり大きくなります。例えば、リーディング・リスニングで満点を取っても、ライティングが0点だった場合、合計1500点となり、合格基準スコアに292点足りないことになります。つまり、日頃からどの技能もバランスよく身につけておくことが、英検準1級合格には必要なのです。

(引用元:英検準1級のレベルと合格までの勉強法、面接の対策|旺文社 英語の友

英検準1級の試験について

英検準1級とはどの程度のレベルなのか、公益財団法人日本英語検定協会では以下のように定めています。

推奨目安
  • 大学中級程度
出題目安
  • エッセイ形式の実践的な英作文の問題が出題されます。
  • 「実際に使える英語力」の証明として高く評価されています。

(参照元:各級の目安 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

習得目標には『リーダー(品格)の英語』とあり、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングという4つの技能全てのレベルを求められます。大学中級程度という目安はありますが、実践的に使える英語力が必要になります。

英検準1級の試験内容

英検準1級には一次試験と二次試験があります。それぞれ内容が異なるので1つ1つご紹介します。

一次試験

一次試験は筆記(リーディング・ライティング)が90分、リスニングが約30分と設定されています。

測定する技能 形式・課題 問題の詳細 問題数 解答形式
リーディング 短文の語句 文脈に合う適切な語句を補う 25 空所補充・4択
長文の語句 文章の空所に文脈に合う適切な語句を補う 6 空所補充・4択
長文の内容 文章の内容に関する質問に答える 10 一致選択・4択
ライティング 英作文 指定されたテーマに関する作文を書く 1 記述式
リスニング 会話の内容 会話の内容に関する質問に答える 12 一致選択・4択
文の内容 文章の内容に関する質問に答える 12 一致選択・4択
Real-Life形式の内容 Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える 5 一致選択・4択

(参照元:準1級の試験内容 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

リスニングのReal-Life形式とは、実生活のさまざまな設定に基づいた臨場感のあふれる形式のことです。リスニングはどの項目も放送回数は1回。Real-Life形式の問題については放送前に10秒間の黙読時間が与えられます。必要と思われる項目をメモしたり、重要なキーワードをチェックしておくと良いでしょう。

二次試験

二次試験では約8分間、英語での面接を行います。社会性の高い分野の話題が出ることが多く、過去の面接では在宅勤務・レストランでの喫煙・チャイルドシート・キャッチセールス・護身術といったテーマが用いられています。

測定する技能 形式・課題 問題の詳細 問題数 解答形式
スピーキング 自由会話 簡単な日常会話を行う 面接官と1対1の個人面接
ナレーション イラストの説明をする 1
意見を求められる問題 イラストに関連した質問に答える 1
意見を求められる問題 カードのトピックに関連した内容についての質問に答える。 2
意見を求められる問題 社会性のある内容についての質問に答える。 1

(参照元:準1級の試験内容 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

ナレーション・応答の内容・発音・文法といった基本的な内容だけではなく、テーマに関する情報量や積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度なども総合的に評価されます。

TOEICと英検の違いとは

英検と同じく取得を推奨されるのがTOEICです。ここではTOEICと英検の違いを見ていきましょう。

TOEIC 英検
単語
  • レベル別に設問が分かれていない。
  • 語彙の範囲は日常会話や初歩的なビジネスシーンを想定したものが多い。
  • 初級者から上級者まで全レベルの受験者が同じ設問を解くため、最低でも英検2級程度の単語力がないと、満足に解答できるレベルにならない。
  • 級ごとに試験問題が分かれている。
  • 試験によって出題される単語のレベルが変わるため対策しやすい。
  • 生物や科学など、特定ジャンルに特化した単語も出題される。
文法
  • Part5(短文穴埋め問題)で文法に関する知識が問われる。
  • 独立した文法問題は存在しない。
リーディング
  • 大量の文章の中から答えのヒントを見つけ出す情報処理能力が問われる。
  • 制限時間に対して問題数は多い。
  • 英文を丁寧に読み解く精読力が問われる。
リスニング
  • 日常会話のワンシーンを想定したものが多い。
  • Part3(会話問題)やPart4(説明文問題)など、長文から答えのヒントを探す設問が約7割を占める。
  • 級によって出題形式が異なる。
  • 日常会話からアカデミックまで様々。
スピーキング
  • TOEIC Listening&Reading Testにはスピーキングは含まれない。
  • 上位の級の二次試験に面接があり、スピーキング能力で合否が判断される。

参考
TOEICと英検比較まとめ!レベル別スコア換算表つき|トイグル

一般的にはTOEICはビジネス英語・英検は日常会話というイメージがありますが、英検でも1級や準1級になると、それ相応のビジネス英語ができるレベルが必要になってきます。

単語や語彙のレベルから見ると、一般的なビジネスのやり取りを行うのであればTOEIC、ネイティブレベルの総合的な英語力を身に付けるのであれば英検が適しているかもしれません。

TOEICと英検の最も大きな違いは面接の有無です。英検は3級から面接があります。TOEICは別にTOEIC SWという試験があるので、スピーキングの能力はまた違う試験を受けなくてはいけません。