入試へ向けて親ができるサポート
ここまでAO入試の評定と合否のポイントについて解説してきましたが、親ができるサポートはないのでしょうか? AO入試は子ども自身の自主性が求められるので、これまでの学力重視型試験とは違い「勉強しなさい」という働きかけよりも大切なことがあります。実際の受験生の体験談から、親ができるサポートが何なのか確かめましょう。
体調管理
受験生にとって重要なのは体調管理です。学校の活動に集中する、勉強への取り組みも全て体調が良いのが前提です。塾通いで遅くなることも多くなるでしょう。そんなときに温かい夕食を用意しておくというサポートができます。お弁当や軽食を用意しておくなど、主に食事面での健康管理が効果的です。
スケジュール管理
入試の方法が多様化し、年々スケジュールも煩雑になっているのが現状です。子どもが受験に集中できるようにスケジュール管理も重要なサポートといえます。
実地時期は大学ごとに異なりますが、AO入試の出願は8月上旬からスタートします。合格発表までの間に、センター試験、一般入試など書類の提出も多くなりがちです。直前になって慌てないように一緒にスケジュール管理をしていきましょう。
AO入試はこれまでの大学受験とどう違うのか
これまでの大学入試の合否は単純に学力で測られていました。しかしそれだけで合否を決めてしまうと「A大学よりB大学の方が、偏差値が高いから」という理由で進学する大学を決めてしまいがちになります。大学の立場で考えると、「成績は優秀だけどなぜこの大学で学びたいのだろう」と疑問に思うでしょう。
AO入試はその大学で学びたいという意欲や目的、学生の適性・個性を評価するものです。一見すると手間がかかる評価方法ですが、結果的に大学のアドミッション・ポリシーにのっとった人材育成ができ、学生側も自分の希望に合った教育を受けられるようになるのです。
まとめ
AO入試は受験生の個性を判断することで合否を決定します。従来の大学入試の学力とは記憶した知識を測るものでした。しかしAIが発達し単純な記憶力では人間の能力はかないません。これからもとめられる能力は「課題をどのように解決できるか」というものです。
AO入試に合格するためには一朝一夕の対策ではなく、日ごろから何を目的に考えて行動したかを他者に説明することが最短といえます。評定が低くても、あのとき私はなぜこの行動をしたのか、毎日少しずつでも言葉にしていく訓練を取り入れてみましょう。
参考
高大接続改革の動向について|文部科学省
現行の大学のアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に関する資料|文部科学省
東大もAO入試を実施 いま大学や社会が求める「人材」とは?|HUFFPOST
入試種類と受験スケジュール|マイナビ進学
嬉しかった親のサポートと言われて嫌だったこと|早大塾