ピアニストを目指す子どもに必要な資質
では、ピアニストを目指す子どもたちに必要な資質とはなんでしょうか? ピアノを弾くには、手の大きさや関節の可動範囲の広さ、指が長い方がいいと言われます。
ここでは、体格などの先天的な要素ではなく、後天的に磨くことができる要素に注目して、ピアニストを目指すならつけておきたい資質を考えていきたいと思います。
向上心
ピアノの技術を磨くには、向上心を持って練習を積む以外に方法はありません。日本人女性で初めてチャイコフスキー国際コンクールで1位を獲得した上原彩子氏がどの程度練習しているかをご紹介します。
練習時間は、子供たちが小学校や保育園に行っている時間帯に確保しています。朝10時から始めて、保育園のお迎えにいく午後4時までの、6時間。子供たちが帰ってきたあとは、ピアノは弾きません。(中略)どうしても足りないと思う時は、午前3時くらいに起き出して練習することもあります
(引用元:ピアニストラウンジ上原彩子さん|ヤマハ)
3人のお子さんを育てつつも1日6時間は練習していることから考えると、ピアニストにとってどれほど練習をすることが大切なのかが分かります。このような「いい音楽を届けたい!」「もっと上達したい」という向上心はピアニストに必要な資質の1つでしょう。
表現力
ピアニストの方の中には、演奏を通してどのようなことを伝えたいのか、イメージを持っていることが多いようです。また、演奏を自分なりに物語にして、それぞの場面でどのような感情表現をするのか考えながら演奏している方もいます。
つまり、ピアニストを目指すのであれば、楽譜通りに一生懸命弾くだけでは足りないのです。楽譜通りに弾く技術力と観客の心を動かす表現力が必要なのです。ピアノの練習以外にも、本を読んだり自然に触れたりと、さまざまな経験をすることもピアノの演奏を良くする方法の1つです。
ピアノが好き
つまらないと思いながらピアノを弾いていても、観客を楽しませることはできません。どんな世界でも同じでしょうが、いやいや努力する姿を見て感動することはありません。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがあるように、人は好きなことなら熱心に取り組みます。その結果、上達も早くなるでしょう。ピアノのように毎日練習を積み重ねなければいけない職業では、「好きである」ことは最大の資質かもしれません。
まとめ
ピアニストになるには、子どものころからピアノのレッスンを受けて音楽大学に進学するルートが一般的です。その中で、技術を磨き、コンクールにも参加して経験を積んでいきます。
子どものころから、ピアノや音楽に触れる機会を多く作ってあげてください。また、ピアノの練習以外にもいろいろな経験をすることが、お子さんの感情を豊かなものにし表現力を高めてくれるでしょう。
参考
国際コンクール|公益社団法人日本演奏連盟
ピティナ・ピアノコンペティションとは|ピティナ・ピアノコンペティション
カワイピアノコンクール|カワイ音楽コンクール
19歳の世界的ピアニスト 才能を引き出した母の15年間 |WOMAN SMART
ピアニストの仕事|Career Garden
入学料等(音楽学部・大学院音楽研究科・別科)|東京藝術大学
学費-入学金・授業料等|桐朋学園大学
ピアニストラウンジ上原彩子さん|ヤマハ