学費を工面する方法
学費を安くできる手段が見つからない、あるは安くなったとしても納付がなかなか大変だという家庭もあるでしょう。最後に、大学院へ進学するための学費を工面する奨学金などをご紹介します。
日本学生支援機構の奨学金
学部でも利用している人が多い、独立行政法人日本学生支援機構の奨学金です。実は大学院でも修士課程、博士課程でそれぞれ申請をして利用することが可能です。
大学院の場合も第一種と第二種が用意されており、それぞれ家計や学業成績など一定の基準を基にした審査があります。利用すれば返還の義務が発生しますが、大学院で優秀な成績や研究活動、課外活動を納めた学生には「返還免除」の制度もあります。
大学院でしっかりと研究や課外活動をする気があるのであれば、返還免除の制度を狙って奨学金を利用してみるのも良いかもしれません。
参考
大学院での申込資格・申込基準|日本学生支援機構
大学独自の奨学金
進学する大学院によっては、その大学独自に大学院生も利用できる奨学金制度を設けているところもあります。進学先選びの際はこのあたりもきちんと確認しておきましょう。
例えば、慶應義塾大学では「慶應義塾大学大学院 奨学制度」という独自の奨学金制度を設けています。対象は修士課程、博士課程、医学研究科博士課程の学生、また私費で来日している外国人留学生も利用可能です。
家計状況と学業成績による審査はありますが、給付型で年間60万円受け取ることができます。給費期間は1年間ですが、毎年出願することが可能です。
参考
学費・奨学金|慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科
地方自治体・民間の奨学金
日本学生支援機構や大学以外でも、地方自治体や民間団体で奨学金制度を設けて進学する人たちを支援してくれている取り組みもあります。借りるための要件や卒業後の返還の有無、あるいは返還に関わる条件などもそれぞれ設定されているため、子供が住んでいる自治体や、あるいはこれから進学しようとしている専攻分野によって、利用できる奨学金がないか探してみましょう。
独立行政法人日本学生支援機構の「大学・地方公共団体等が行う奨学金制度」では、大学や地方自治体が実施している奨学金が一覧となっており、探しやすいです。
国の教育ローン
奨学金には家計や学業成績など利用するための審査があるものが多く、場合によっては基準を満たしていないと利用することができません。そんな人でも利用できるのが日本政策金融公庫が実施している「国の教育ローン」です。
さまざまな奨学金と併用可能な上、家庭の状況に合わせた返済方法などを考えてくれます。「どの奨学金も利用できなかった」という人は、国の教育ローンも検討してみても良いかもしれません。
終わりに
どの大学院に進学するかにもよりますが、大学院の学費も決して安いものではありません。しかし、免除制度や奨学金制度を上手に活用すれば、学費を安くおさえて進学できる可能性が出てきます。子供の希望している大学院や分野で利用できる学費に関わる制度は、あらかじめリサーチしておきましょう。
参考リンク
国立大学等の授業料その他の費用に関する省令|京都大学
私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果について|文部科学省
大学院での申込資格・申込基準|日本学生支援機構
大学・地方公共団体等が行う奨学金制度|日本学生支援機構
大学院の学費はどれくらいかかる?|All About
教育一般貸付(国の教育ローン)|日本政策金融公庫