「大学研究」をしてみよう
子供が現在どんなことを考え、希望しているのかを把握したら、次は志望大学について研究してみましょう。方法は就職活動の際の「企業研究」にも似ています。
「アドミッションポリシー」を読もう
大学は、それぞれに「アドミッションポリシー」というものを公開しています。「アドミッション(英:admission)」とは、「入学」や「入学許可」という意味です。大学としてどのような学生に入学してほしいと考えているのかということが解説されています。入学試験の際には、各大学はアドミッションポリシーに基づいて志望者の中から学生を選抜していることになります。
それでは、アドミッションポリシーに具体的にどのようなことが書いてあるのか調べてみましょう。ここでは国立と私立それぞれから、自己推薦入試を行なっている「東京大学」と「慶應義塾大学」について見てみます。
東京大学のアドミッションポリシーには、「東京大学の使命と教育理念」「期待する学生像」「入学試験の基本方針」の3つの項目が示されています。「東京大学の使命と教育理念」には、以下のようにあります。
東京大学に入学する学生は,健全な倫理観と責任感,主体性と行動力を持っていることが期待され,前期課程における教養教育(リベラル・アーツ教育)から可能な限り多くを学び,広範で深い教養とさらに豊かな人間性を培うことが要求されます。
(引用元:東京大学アドミッション・ポリシー|東京大学)
学力が高かったり、研究能力が抜きん出ていたりするだけでなく、さまざまな分野に対して関心を持ち、主体的に学ぶ学生が求められていることが分かります。志望理由書に加えて小論文や面接を課される推薦入試では、子供にこのような姿勢があるかどうかを吟味される可能性が高そうです。
慶應義塾大学では、学部ごとにアドミッションポリシーを設定しています。文学部のアドミッションポリシーで、求める学生像として書かれているのは「慶應義塾の精神に対する十分な理解、および学問に対する意欲と向上心」です。伝統と特色がある大学だからこそ、そのカラーになじむ学生を求めているということでしょう。