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TOEIC700点は、受験・留学・就職の際に高く評価されるレベルです。TOEIC受験者の平均点を100点以上超えており、正規留学のボーダーラインに立つことができるといえるでしょう。また、企業の海外出張や海外赴任の際に期待されるスコア平均もクリアしています。適切な勉強法と参考書を手に入れて、TOEIC700点を突破してみませんか?
TOEIC700点のレベルとは?
さっそく、TOEIC700点がどのレベルになるのかを「平均点」「スコア分布」「コミュニケーションレベル」の観点から見ていきましょう。合計のスコア分布を見ると、TOEIC700点を取れば上位28%以内に食い込んでいます。コミュニケーションレベルを直接見るものではないため、話す力は個人差が大きいと言えるでしょう。
TOEICの平均点
TOEICが公開している過去10回分のデータによると、合計の平均点は578.4~596.9の間に収まっています。990点満点なので、6割前後が平均点だと言えるでしょう。
実施日 | リスニング | リーディング | 合計 |
2019年9月 | 321.2 | 261.9 | 583.1 |
2019年7月 | 321.9 | 259.6 | 581.5 |
2019年6月 | 321.4 | 262.3 | 583.7 |
2019年5月 | 328.6 | 268.2 | 596.8 |
2019年4月 | 327.4 | 269.5 | 596.9 |
2019年3月 | 319.7 | 259.6 | 579.2 |
2019年1月 | 322.7 | 255.7 | 578.4 |
2018年12月 | 321.2 | 261.7 | 582.8 |
2018年11月 | 325.6 | 260.9 | 586.5 |
2018年10月 | 333.2 | 266.3 | 599.5 |
参考
TOEICのスコア分布
2019年9月のスコア分布は、下記の通りです。まず、最も人数が多いスコアは545~594点。全体の約10.4%に当たります。495~544点が約10.1%、595~644点が約9.7%と続きます。
次に、895点以上のスコアの人数は3,929人で、全体の約3.3%です。745点以上のスコアの人は全体のちょうど20%。745点まで得点できれば、全体の2割に食い込めることが分かります。ちなみに、695点以上の人は、上位28%以内になります。
そして、リスニング部門に比べて、リーディング部門の方が高得点者が少ないことが分かります。TOEICでは、リスニング・リーディング共に495点満点ですが、リスニングの445点以上は約10%いるのに対して、リーディングでは2.2%しかいません。つまり、リスニングの方が高得点につながりやすいということが分かります。
(参照元:平均スコア・スコア分布 詳細 (第243回)|ETS)
TOEIC700点のコミュニケーションレベル
TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルの相関を見ると、730点で「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」とされています。詳細を引用します。
通常会話は完全に理解でき、応答もはやい。話題が特定分野にわたっても、対応できる力を持っている。業務上も大きな支障はない。
正確さと流暢さに個人差があり、構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない。
(引用元:TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表|ETS)
ただ、TOEICのリスニングとリーディングで満点を取っても、ネイティブスピーカーとスムーズに会話するには、スピーキングを鍛える必要はあるでしょう。
留学・就職・世界でのTOEIC700点の評価
TOEIC700点は、留学や就職、世界でどのように評価されるのでしょうか? 正規留学では最低ラインが700点となっており、企業では出張や海外赴任のチャンスが生まれるラインです。また、世界的な基準では、自立した学習者として評価されるレベルと考えられています。
正規留学では700点は必須!
まず、アメリカやイギリス、カナダ、オーストラリアなどの英語圏の大学に正規留学する場合は、TOEICではなくTOEFLやIELTSのスコアを求められることがほとんどです。なぜなら、TOEICはリスニングとリーディングだけであるため、スピーキングやライティングの能力が分からないからです。留学をしたら、学生同士でディスカッションしたり、レポートを英語で書いたりと、スピーキングとライティングの能力は必須のものとなるでしょう。
具体的には、IELTSでは6.5~7.0以上が目安となります。TOEICのスコアに換算すると700~780点以上は必須と考えていいでしょう。また、ハーバード大学のような超一流私立大学では、英語が話せるのは当たり前という考え方のため、英語力の証明を求めてこないこともあります。
会社によっては評価を受けるレベル!
TOEICテストを運営する国際ビジネスコミュニケーションの調査を見ると、海外出張者に期待するスコアと海外赴任者に期待するスコアが分かります。
2011年 | 2013年 | |
海外出張者期待スコア | 615点 | 675点 |
海外赴任者期待スコア | 715点 | 695点 |
(上場企業における英語活用実態調査|国際ビジネスコミュニケーション協会 より筆者作成)
また、調査した企業のうち3割の会社が海外赴任者選抜にTOEICテストを利用しています。さらに、英語が業務で活用される「国際部門」では、700点以上のスコアを期待しているという結果も出ています。
(参照元:上場企業における英語活用実態調査|国際ビジネスコミュニケーション協会、P7)
つまり、700点以上のスコアを持っていると、海外出張や海外赴任、国際部門で重宝される可能性があると言えるでしょう。
CEFRではB2レベル
CEFRは、Common European Framework of Reference for Languagesの略で、外国語の運用能力を測る国際的な基準です。欧州評議会で開発され、多くの言語で枠組みができています。
CEFRでは、A1・A2が基礎段階の学習者、B1・B2が自立した言語使用者、C1・C2が熟達した言語使用者とされています。国際ビジネスコミュニケーション協会が作成した対照表によると、TOEIC700点は自立した言語使用者に分類され、B2レベルと考えることができます。なお、B2レベルは、大学で講義を受けても理解できるレベルで、サービス業などの仕事にも就くことができるレベルとされています。
自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。
(引用元:CEFRで見る英語・外国語検定試験|英語の友)