親がとりたい4つの具体的対処法
親としても子育ての葛藤がある中で、我が子に反抗的な態度を取られたとき、4歳だから仕方ないと分かっていてもイライラを我慢できない親御さんも多いのではないでしょうか。しかし、どんなときでも我が子を愛する親心は確かにあります。
では、親の愛をもって4歳の我が子の反抗的な態度に対処するにはどうしたら良いのでしょうか。慶應義塾大学大学院の前野隆司教授が提案する「幸福学」を参考に、具体的な対処法を4つご紹介しましょう。
【やってみよう!】自己実現と成長のための挑戦を応援
子供がやる気を持って取り組もうとしていることは応援しましょう。時間がかかるから親がやってしまった方が早いことや、危険だから年齢的に任せられないことなど、子育てをする場面で親がハラハラすることはよくあります。しかし、挑戦を断たれると自己実現の意志がくじかれてしまうため、子供は反抗してしまいます。
4歳は、手先の器用さや運動能力などの身体的発達が見られる年齢です。そのため、子供がやりたいことは命の危険がないことであれば妨げず、親が傍でいつでも助けられるように見守ることが大切です。
【ありがとう!】他者に意識を向け感謝する心を育てる
人は他者に認められ、尊敬や愛情を向けられることで幸せを感じることができます。しかし4歳の子供は、これまで幼児として周囲の人に助けてもらうことが当然だったので、他者への感謝の気持ちが充分に育っていません。
しかし、人間関係を良好にするためのスキルを学び始める時期でもあるので、感謝という気持ちを理解することはできます。そこで、親が他者の行動に感謝する姿勢を示してあげると良いでしょう。それは、親子関係においても同じです。
親が「ありがとう」という感謝や喜びを日ごろから伝えることで、4歳の子供は喜びのタイミングを発見することができます。たとえ子供が反抗的な態度をとっていても、親が「ありがとう」を伝える態度を変えてはいけません。そのことが、ひいては他者と肯定し合える関係を築く手助けとなってくれるでしょう。
【なんとかなる!】楽観的視点を育て自己受容を促す
本来チャレンジをすることは、物事を前向きに捉えた積極的行動なのでとても素晴らしいことです。しかし、将来起こるリスクを恐れてチャレンジできない完璧主義の人もいます。
4歳の子供も、いつも親御さんにやってもらっている「完成形」を目指して物事に取り組みますが、往々にしてうまくいかないものです。そんなときに反抗的な態度に出る場合は、努力したことを認める声かけをし、なんとかなるという楽観性を育てましょう。
美しい完璧さを求めることは満足感につながるかもしれませんが、それに縛られてチャレンジできなくなってしまうのは勿体ないことです。命にかかわる失敗でなければ、いくらでも修正できるから大丈夫という思考プロセスを育て、自分の価値を受け入れられるように促しましょう。
【あなたらしく!】独立精神を持たせ自分の価値を歪めない
他者との関わり方を身につけ始める4歳児は、同時に人の目を気にしています。そのため、他者からの評価が気になって集団心理に流されてしまい、みんなと同じでなければ嫌だと考えて反抗的な態度をとってしまいます。これは、ありのままの自分を受け入れることができなくなった状態と言えます。
詩人の金子みすゞは「みんなちがって、みんないい」と詠いました。『わたしと小鳥とすずと』に収録されている一節なのですが、この詩は自分と他者がそれぞれ違った個性を認め合って社会が成り立っていることに気づかせてくれます。
人が幸せになるためには、他者とは違った自分の強みを見つけることが重要です。子供が人と違うことをした場合、それが周囲の迷惑になることでなければ認めて、一つの才能として伸ばしてあげると良いでしょう。
まとめ
反抗期にある4歳の子供であっても、常に不機嫌な態度で生活しているわけではないでしょう。子供たちは、自然と親に対する愛情アピールをして関心を引こうとしています。
不機嫌な態度を取られたら心穏やかでなくなるのは人として仕方ありませんが、子供が甘えてきたときには全身で受け止めてあげてください。言葉で説明することはできなくとも、きっと親に対して申し訳なかったと思っているはずです。
そうした親子の愛情のキャッチボールを繰り返すことで、子供は幸せな人生を歩むことができるでしょう。
参考
大人を冷めた目で見てる…4歳からの中間反抗期|日経DUAL
4歳児の反抗期はいつまで?子どもの様子やかかわる工夫|KIDSNA
4歳は反抗期?4歳の心と身体の成長と困った行動の解決方法|teniteo
4歳児の反抗期をイライラしないで乗り切るコツ!のトリセツ!|mataiku
歳の反抗期の特徴と賢い対処法/男の子女の子への接し方|マーミー
反抗期は愛情確認期 |愛西市
☆子どもが発する7つの゛お母さん大好き”のサインとは?|ママノート
母親の教育・子育てに関する意識│ベネッセ教育総合研究所
精神の強い親がしない13のこと|Forbes JAPAN
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