今さまざまな部活動の「あるある」が話題になっています。野球・サッカー・水泳など、部活動経験者なら思わず頷いてしまう「あるある」……一生懸命取り組んできたからこそ、納得できる部分も多いはずです。
この記事では部活動の中でも剣道部に関する「あるある」をまとめました。なるほどと納得させられるものばかりをご紹介しますので、ぜひ話題作りの1つとして参考にしてください。
剣道ってどんな競技なの?
剣道は心身を鍛え人間形成を目指す武道として親しまれています。胴着を着用し竹刀を用いるという特徴があり、1対1で打突し合うものです。剣道の歴史は古く、江戸時代後期に発達した竹刀稽古がルーツです。
ちなみに、剣道は一般的な「剣を扱う競技」という意味ではなく、全日本剣道連盟が定義したものを指します。
剣道部あるある【練習編】
礼儀作法が厳しい、稽古が大変……ここでは剣道部の練習に関するあるあるをご紹介します。
地稽古のときに隣の人とぶつかる
地稽古とは、剣道の練習法の1つで「乱取り」ともいわれ、自由に技を掛け合う稽古方法のことです。多くの学校では剣道部は体育館で活動を行いますが、バレー部・卓球部・体操部・バスケ部などと同じフロアーで練習することがほとんどです。部員の人数が多い場合は、少々狭いと感じるスペースで稽古を行います。そのスペースの中でお互いが自由に技を掛け合う状態であれば、当然隣の人とぶつかるという現象が起きてしまうのです。
防具と竹刀が重くて移動が大変
大きな防具袋を担いで登校する剣道部の部員を見たことがある人は多いはず。面、小手、胴、胴着、袴などの防具は総重量で6kg以上あるといわれます。その防具袋に加えて竹刀も持つ必要があります。試合の会場へ行くときなどは、自宅や学校から自力で持って移動しなくてはなりません。この重さを担いでの移動はかなりハード。自転車を利用することも少々難しいので、移動の大変さは剣道部ならではといえるでしょう。
顧問が来ないと思っていたのに来たときの絶望感は異常
どの部活でも顧問の存在は大きく、いるのといないとのでは雰囲気が180度変わります。学校の先生が顧問をされているケースが多いので、会議や行事で顧問がいないと分かっているときは部員たちはのびのびとしています。しかし最悪なのは、来ないと思っていた顧問が来てしまった場合。のびのびとした開放的な雰囲気から一変、緊張感が漂います。厳しい顧問であればあるほど、その落差は大きいでしょう。
休憩の30秒と掛かり稽古の30秒って同じ?
休憩はほんのひととき体を休める時間……30秒なんてあっという間に過ぎてしまいます。それとは反対に稽古時間の30秒をとても長く感じる人は多いはず。これは剣道に限らず、どの部活にもある現象といえるでしょう。大人でいえば仕事の1日は長いのに、休日の1日はアッという間という感覚と同じかもしれません。
先生のラスト一本は信じない
「ラスト一本!」長い稽古の終わりが見えたその瞬間、部員たちは最後の力を振り絞って臨みます。しかし、何故かあーだこーだと理由をつけてラスト一本がいつまでも終わらないという、嘆きのあるあるです。
剣道部あるある【大会編】
剣道部につきものなのは大会です。重い防具を持って向かう大会でのあるあるをご紹介します。
袴から防具まで全部真白な学校を見ると本能的にビビる
通常、剣道の道着は紺色が多いです。藍染の物を利用していますが、これは決して紺色と定められているわけではありません。学校や顧問の方針で決められることが多い色ですが、なかには白道着・白袴で揃える学校もあります。実際に公式戦の場合、白道着に黒袴・白道着に白袴で統一されている学校に強豪校が多いのは周知の事実。女性や高齢者の方が身につけると思われがちな希少な白軍団は、なんとなく周囲に威圧感を与えるようです。
同じ名前を見つけて変な安心感
剣道では自分の名前を防具の前に装着します。これは垂ネーム・垂ゼッケンなどといわれますが、皆同じような防具をつけているため、誰が誰だか分からなくならないようにつけられているものです。所属団体と姓を表記しますが、同じ名前の人を見つけると変に安心することがあります。珍しい姓の場合はさらに驚きも加わります。「同じ名前の人だ」と思うだけで、親近感が湧くこともあります。
午後も試合があるときはプチ断食
剣道は多くのカロリーを消費するため、食事の管理は欠かせません。大事な試合があるときなどは前日からメニューに気を遣うこともあるようです。エネルギーの源になるのは炭水化物ですが、脂質と一緒に摂取してしまうと脂質の方が先に吸収され、炭水化物の吸収が遅くなってしまいます。そのため子供の大好きな唐揚げ弁当などは、少々試合には向いていないメニューとなってしまうのです。好きなものを食べて構わないのですが、緊張感やトイレのことも考えて、午後にも試合が控えている場合はプチ断食をするというケースも多く見られます。
一番弱い人を大将に置いているチームが一つはある
剣道では人数制によってチームの編成が変わります。
- 3人制:先鋒 → 中堅 → 大将
- 5人制:先鋒 → 次鋒 → 中堅 → 副将 → 大将
- 7人制:先鋒 → 次鋒 → 五将 → 中堅 → 三将 → 副将 → 大将
どの人数制でも最終戦は大将。本来この大将が一番の実力者のはずですが、なかには戦略的に強い人を先蜂に置き、相手の度肝を抜くというチームもあります。先鋒でこれだけ強いのだから、副将や大将はもっと強いのだろうと相手に思わせるのです。そのため、実力的には大将が一番弱く、先鋒や次鋒の人が実力者であることも少なくありません。
剣道の段と試合の強さは必ずしも一致しない
剣道は2種類に分かれると言われます。1つ目は、試合など強さを求められる剣道。2つ目は、試験など段位取得用の剣道です。当然段の高い人は実力者である可能性が高いですが、なかには高段位を取得していても、実際の試合ではそれほど強くない……というケースも見られます。