歌舞伎に行くときの注意点
親子で歌舞伎を観に行くことにはメリットも多いですが、注意点もありますので必ず確認した上で出かけるようにしましょう。
乳幼児が入れない場合もある
歌舞伎では、未就学児は入場NGの場合が多いです。3歳児や6歳児以上、など年齢で明確に規定しているものもあります。案内には明記しているはずですので、必ず事前に確認しておきましょう。また、幕間以外の移動を固く禁止しているところも多いため、最初はなるべく出入り口近くの座席にするなどの配慮は必要でしょう。
もしもの用意をする
怪我をしたときの絆創膏や転んだときに冷やせるものなど、外出時にはもしもの場合の備えをして出かけましょう。ほかにも、迷子になったときのために住所・氏名・連絡先を書いたカードを携帯させる、ぐずったときのためにおもちゃや移動用の小さい絵本を携帯する、特に夏期は水分補給できるようにする、など注意しておきましょう。といって心配しすぎるのも本末転倒ですし失敗もいずれ思い出や経験になります。気持ちに余裕を持って出かけましょう。
事前に説明する
歌舞伎には決まり事も多いので、子供と歌舞伎を観に行くときには事前に少し歌舞伎について話しておく時間を持つと良いでしょう。最近は子供を対象にした歌舞伎教室が開かれるなどより広く歌舞伎について知る機会も多いです。そのような教室を活用しても良いですし、絵本や児童書で歌舞伎を取り上げたものも多いので利用してみましょう。
おすすめ三大演目を紹介!
歌舞伎で有名な演目を「三大通し狂言」と言いますが、「仮名手本忠臣蔵」「菅原伝授手習鑑」「義経千本桜」の3つを指します。歌舞伎でよく上演される演目でもありますので、それぞれご紹介しましょう。実際に歌舞伎に観に行く前の事前学習にもなる絵本もご紹介します。
「仮名手本忠臣蔵」
江戸時代、主君への理不尽な仕打ちに対して仇討ちを行った、赤穂浪士47士の討ち入りの実話を元にした忠臣蔵のお話を歌舞伎向けにアレンジしています。特に舞台となった関西では年末に必ず再現ドラマが放送されるなど人気がある物語なので親しみがあるでしょう。
作: 橋本 治
絵: 岡田 嘉夫
出版社: ポプラ社
猫が役者となって、歌舞伎を演じるシリーズ。まだ歌舞伎が何かも分からない子供に向けた絵本なのでとても分かりやすい内容です。猫もかわいらしいと人気です。このほかにも、同じシリーズには『菅原伝授手習鑑』、『義経千本桜』もあります。
「菅原伝授手習鑑」
学問の神様として有名な菅原道真を当時の権力者、藤原時平が一族もろとの根絶やしにしようとする物語です。さまざまな場面に分かれていますが、秀才という菅原道真の息子も重要人物として登場するため子供用の演目として非常に人気のある演目です。
「義経千本桜」
源氏と平家の戦いである源平合戦の世界をもとに、平知盛、維盛が生きていたという設定で源義経を中心に描く演目です。道行と呼ばれる旅の情景を描く場面や幽霊が登場する場面があるなど、さまざまな場面が登場することも魅力の1つです。
まとめ
子供と一緒に楽しむ歌舞伎についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。まだまだ敷居の高いと思われがちな伝統芸能ですが、せっかく日本に暮らしているのですから、この機会にぜひ観に行って観ましょう。また、子供を対象にした歌舞伎の教室も最近は多く開かれていますので、知識のない大人も子供と一緒に学ぶことでより親しみやすくなるでしょう。