自分たちの先祖を供養するための時期であるお盆。そのお盆に欠かせない、必須のアイテムが提灯(ちょうちん)です。
しかし、初盆を迎える家庭であれば、どのような盆提灯を選べばいいのかなど、盆提灯について分からないことも多いものです。そこで今回は、盆提灯について、基本的な知識と、おすすめの盆提灯をご紹介します。
この記事を参考に、盆提灯を選んでみてください。
もくじ
盆提灯とは?
そもそも、盆提灯が飾られるようになった理由とは、いったいどんなものなのでしょうか。
お盆は、死後のにいる先祖が現代の世界に帰ってくる期間を指し、その間に先祖を供養しようという風習のことです。その先祖が帰ってくるための目印として、外に灯篭を付け始めたのが、盆提灯の始まりといわれています。
現在ではその役割が、置くタイプの提灯になったり、室内で吊すタイプの提灯になったりしているわけです。
お盆の提灯の種類
おすすめ商品をご紹介する前に、盆提灯のタイプについて説明します。先ほども少しご紹介したように、盆提灯には室内に吊すタイプと、置くタイプの2種類が存在します。
どちらの種類がいいのか、といったような決まりは特にありませんので、ご自分の好みや部屋のサイズ感と相談して、どちらにするのかを決めてください。
吊すタイプ
まず最初に紹介するのが、吊すタイプの盆提灯です。提灯と聞いたときにまず想像するのは、こちらのタイプではないでしょうか。部屋の中で使っていないスペースを利用して飾ることができるので、お部屋のスペースがそこまで広くなく、普段、ものの置き場に困っている家庭にもおすすめです。
いろいろな種類がありますが、代表として御所提灯と新盆用白提灯といった、2つの吊すタイプの盆提灯を紹介します。
御所提灯
盆提灯の吊すタイプの中でも一番メジャーなのが、この御所提灯(ごしょちょうちん)です。御所提灯は、岐阜提灯とも呼ばれるもので、その名と同様に岐阜県岐阜市の特産品である、美濃和紙を用いた提灯です。
一般的に張り紙には花の絵や、家紋が入ったものが使われるようです。
新盆用白提灯
御所提灯が、花や家紋といった柄が入った和紙を使うのに対し、この新盆用の白提灯は無地柄の和紙を使います。新盆(にいぼん)とは、ある人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことをいいます。
新盆では、故人が初めてこちらに帰ってくるため、家庭では分かりやすい目印になる白色の盆提灯を飾り、故人を迎えるのが習わしになっています。この新盆用の白提灯は新盆の時にしか使わず、一度飾った後は片づけずにそのまま廃棄するのが一般的です。
以前はお焚き上げをしたり、お寺に持って行って処分をしていたのですが、最近では少しだけ燃やして、あとはそのまま燃えるごみとして処分するという風習が多くなってきています。
置くタイプ
盆提灯のもう一つのタイプが、床に置くタイプのものです。もともと提灯といえば、吊すものを指しますので、こちらのタイプは行灯といった名前がつけられているものが多いです。ただ、お盆の時期に飾る明かりは、行灯や提灯をすべて含めて盆提灯と呼ぶことが一般的ですので、この置くタイプも盆提灯の一種として扱われています。
こちらも吊すタイプと同様、種類はたくさんあるのですが、ここでは代表的な置くタイプの盆提灯である、回転行灯と大内行灯をご紹介します。
回転行灯
回転行灯は、明かりをつけると中にある絵柄が回って見える盆提灯のことを指します。絵柄も華やかなものが多く、見栄えがいい盆提灯です。素材にプラスチックや和紙を利用しているため、値段が安価なものが多いことも、回転行灯の特徴です。
値段の割には見た目もいいので、コストパフォーマンスはいいでしょう。盆提灯の中でも人気のある種類のようです。
大内行灯
安価な回転行灯に比べ、こちらの大内行灯は高級な盆提灯になります。回転行灯は足の部分がプラスチックでしたが、こちらの大内行灯は、足の部分がしっかりとした木で作られています。火袋も和紙ではなく、絹を使っているものが多くあります。
洋室の部屋に似合うモダン盆提灯や、狭いスペースに飾ることができるミニ盆提灯など、バリエーションが豊富です。