海外から日本へとやってきたはいいものの、子供の学校生活が心配な家庭でも安心して子供を学校に入学させられるよう、どうすれば高校に入学させられるか「帰国子女枠」についてご説明します。
もくじ
帰国子女枠での高校受験の動向
まずは現在の高等教育の現場において帰国子女の動向がどういうものになっているのかを把握しておきましょう。中学受験から大学受験までそれぞれ入りやすさにも違いがありますので、それもご紹介します。
帰国子女枠の入試情報・準備
帰国子女の人たちの入試選抜方法は大きく分けて3つあります。一つずつご紹介します。
①学科試験が不要な学校
作文や面接のみで受験が可能な高校がいくつかあります。一般の3科目での試験も選択できるのがポイントです。
例えば、以下のような高校があります。
- 東京都立国際 (東京都)
- 暁星国際 (千葉県)
- 啓明学園 (東京都)
- 桐朋女子 (東京都)
- 同志社国際 (京都府)
- 立命館宇治 (京都府)
- 関西学院千里国際 (大阪府)
など
②独自の学科試験を作成する学校
帰国生を対象にした学科試験を用意しています。英語力を重視したり、数学や国語、理科の力を見るなど、学校によって試験の内容や比重が異なるので事前に確認しておきましょう。
- 日大系の高校
- 早大本庄高等学院(埼玉県)
- 青山学院 (東京都)
- 中央大学杉並(東京都)
- 慶應義塾湘南藤沢(神奈川県)
など
③英語力を測る学校
あらゆる入試問題で最難と言われる英語の試験が実施されています。それに加え面接もあり、英語力を重視しています。
例:渋谷教育学園幕張 (千葉県)
帰国子女枠の受験資格
高校受験を受けるためには基本的に9年間の過程を修了していることが前提です。修了しておらず、帰国後に日本の中学を卒業する方は要注意。早大学院や慶應では12月までの中学転校が条件となっているほか、各学校によって異なるのであらかじめ確認しておきましょう。
帰国子女が抱える不安
それまで生活してきた土地を離れ、新たな場所で新たな生活を送るというのは、少なからず不安が残るものです。お子さんが学校になじめるのか、気を遣ってあげることでお子さんのより良い生活につながります。では、帰国子女が抱える悩みにはどんなものがあるのでしょうか。
帰国子女の人が抱える悩みのなかで特に多く聞かれるのが、「日本の学校や文化に慣れないこと」です。これまでの学習内容や慣れない日本語が使われ、さらには日本の文化に合わせた振る舞いが求められるため、帰国生として入学する前から不安に思っている人は少なくないのです。
入学前から不安なことをヒアリングし、さらには入学後もお子さんの姿を見て適度な配慮を心がけましょう。
参考
帰国子女の学校適応支援の現状と課題-帰国子女と教師の調査を通して-|秋田大学
帰国子女高校入試の説明|ena国際部