受賞例に見る書き方のコツ
テーマを決めたら、作文を書き始めます。小学校の人権作文の宿題は、400字詰め原稿用紙2~4枚程度です。以下の3つのステップを踏めば書きやすく、規定文字数も難なく埋まるでしょう。
- 自分が体験したことを描写する。
- 体験によって何を感じたかを書く。
- これからどうしたいか、またはどんな社会になるといいと思うかを書く。
具体的に、受賞例を参考に見てみましょう。
『いじめのない世の中へ』
福岡県の小学4年生の作品です。まず、自分が目撃したいじめについて描写しています。その後に、自分がただ黙って見ていただけで注意をしなかった後悔がつづられています。さらに、自分が友達に仲間外れにされた時の気持ちに重ね合わせ、いじめられていた子への共感を示します。最後に、いじめのない世の中を達成するために、一人ひとりがいじめに加わらないことと、いじめをしてはいけないと思う心を持つことが大切だと説いています。
参考
『へん見で人をきずつけないために』
岐阜県の小学5年生は、病気や障害に対する偏見を取り上げました。まず、自分と母親の体験をもとに、他と違う様子をジロジロ見られることの居心地の悪さをつづりました。その後、学校で障害者施設の人と交流した経験を書いています。自らもつらい体験をしたことがあるため、自分は障害者への偏見はないという自負があったにもかかわらず、実際にはある障害者の行動に不快感を持ち、理解しようとしなかったことを書いています。最後に、偏見で人を傷つけないためには、相手のことをもっと知る努力が必要だと述べています。
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『男女平等』
日本は世界でも女性の家事負担が重い傾向がありますが、岐阜県の小学4年生は、家庭の中でその問題を指摘しています。「男はいいんだ」と家事をしない父親を「ださい」と一刀両断し、娘にしか手伝いを頼まない母親も批判しています。その上で、自分も「男らしさ」「女らしさ」の先入観にとらわれていることがあることに気づき、一人ひとりの意識を変えていくことが大切だと説いています。
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まとめ
人権作文と言っても、難しい人権問題を取り上げる必要はありません。日常生活のささいな出来事でも、「何が起きたのか」「自分はどう感じたのか」「これからどうしたいのか」をていねいにつづっていけば、立派な人権作文となるでしょう。
参考
人権作文を応募いただく生徒の皆さんへ ~人権作文の書き方~|法務省
人権作文の書き方|書くことが得意になる!小学生からの作文・感想文
人権作文小学校3年生向けの書き方ガイド!おすすめテーマとスラスラ書くコツ! | 言葉のギフト