国立学園小学校は、100年近い歴史を持ち、指示がなくとも自主的に動く子供の育成を歴史的に目指してきた学校です。国立学園小学校の歴史やその特徴、入試情報などをご紹介します。
もくじ
国立学園小学校とは
国立学園小学校の歴史
堤康次朗氏が、1926年に国立学園小学校を創立したのが始まりです。開校100周年に向けて、現在まで子供たちの育成に注力し続けています。これまでに次の歴史をたどってきました。
1926(大正15)年 国立学園小学校開校(児童4名、教員2名)。
1951(昭和26)年 学校法人国立学園として認可される。堤清二が理事長に就任。
1954(昭和29)年 国立学園附属かたばみ幼稚園開園。
1964(昭和39)年 創立者堤康次郎初代理事長逝去。
1965(昭和40)年 体育館兼講堂新築。
1970(昭和45)年 在任44年間の山本丑蔵校長逝去。
1973(昭和48)年 現在の学級編成(1学級40名、1学年120名、3学級)始まる。
新校舎(鉄筋コンクリート造り)完成。
1974(昭和49)年 第4学年以上、全教科担任制を実施。
1975(昭和50)年 プール完成。
1986(昭和61)年 低学年・特別教室校舎新築、高学年校舎内部改造。
1988(昭和63)年 第6学年算数科教員2人制開始。
以後、国語科及び第5学年算数科にも拡大。
1992(平成4)年 全学校週5日制実施。
1998(平成10)年 隣接地を取得、菜園を主体としたビオトープを造成。
2005(平成17)年 80周年記念新体育館・プール完成。
2006(平成18)年 創立80周年記念式典開催。
2013(平成25)年 堤清二理事長逝去。
2014(平成26)年 黒井千次が理事長に就任。
2016(平成28)年 創立90周年記念式典開催。
(引用元:沿革|国立学園小学校)
国立学園小学校の教育理念
国立学園小学校の掲げる教育理念とは、「かけがえのない子どもたち、ひとり一人を見守りながら、
自分の人生を創り上げていくことができる子どもを育てる」です。
この教育理念を達成するために教育目標として「豊かな人間性を培う」を掲げています。具体的には、やさしさ、たくましさ、かしこさを持った子供を育てています。個性を活かした創造的な行動のできる子供、協調的で愛情のある行動のできる子供に育つよう、工夫を凝らしているようです。
教育内容の特徴
教科担任制
国立学園小学校では、教科担任制を導入しています。専門教師が質の高い授業を実施しています。実施されるのは、音楽や図工、体育、読書といった科目です。3年生では、理科も教科担任制を導入します。4年生以降は、全ての教科を選任の教師が受け持ち、5~6年生の算数と6年生の国語を2人の選任教師が担当しています。
教科担任制は、質の高い授業を担保できるだけでなく、多くの教師がそれぞれの生徒を多角的に見ることができます。各教師が見た子供の様子を共有し合う場を「子どもを語る会」として実施しています。
全員が中学校受験
6年生は10月の最後の運動会を終えてから、中学受験に向けてスイッチを切り替えます。全員一丸となって受験に向かう姿は、お互いの刺激にもなるようです。ただ、中学の進学先は、6年間で見てきた子供の個性に沿い、それに合う中学校へ進学を推奨するようにしています。なぜなら、好奇心旺盛な子供が進学最優先の学校に入っても窮屈さを感じたり、声掛けの必要な子供が自由な校風の学校に入って息苦しさを感じたりするかもしれないからです。
中学受験に向けては、学校オリジナルの「十回テスト」や4クラスに分けて「習熟度別クラス授業」、25校から選べる「中学校訪問」、「児童面談」などを実施しています。
「しらかば」の時間
「しらかば」の時間は毎週1回実施しています。クラスで集まって目標を話し合い、クラスで問題をみんなで話し合うもの。クラス内で係を決めたり、行事についてどうするか話し合ったりします。状況によっては、クラスの友達との交流を深めるためにゲーム大会やスポーツ大会の企画、実施をしています。
しらかばの時間だけでなく、先生と普段からコミュニケーションを図るために「日記」をつけています。1年生の1学期が終わるころから卒業するまで日記を書き続けます。学校生活や家庭、放課後、物事を敏感に捉える子供たちの思いがつづられています。子供の心の状態を確認し、子供自身の理解にも役立ています。
放課後の活用
放課後の時間も子供の成長に使っているのが同校の特徴。授業の終わった後、16時までは子供たち心ゆくまで遊べます。教室や校庭、体育館などで思う存分遊ぶことができます。また、「遊び」だけでなく「学び」の時間にもできます。放課後の時間を自主学習に活用して、授業でよく分からなかった領域、より詳しく学びたい領域の学習に充てています。体育館でバスケットシュートの練習をしたり、音楽室でリコーダーを吹いたり、理科の実験をやったり、国語や算数の問題に取り組んだりと、子供たちはさまざまな活動に時間を使うことができます。