初めてのレポート作成!名前やタイトルを書く位置など基礎から解説 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

レポートを初めて書くときは、「名前はどこに書いたらいいの?」「表紙って必要?」「レポートの構成って起承転結?」という数々の疑問が出てきます。詳しいガイドラインが用意されていない限りは、意外と分からないものです。そこで! 今回の記事では、レポート作成初心者のためにレポートの基本的な体裁と構成の基本をご紹介します。さらに、表紙の書き方やページ番号の入れ方、参考文献リストの作り方など詳しく解説します。

レポートの基本的な体裁

まずは、レポートを形にするための体裁の基本をご紹介します。そもそもレポートを書く目的は、自分の主張を読み手に分かりやすくシンプルに伝えることです。そのため、読み手が理解しやすくするためのいくつかの共通ルールがあります。

例えば、表紙に盛り込む情報や、主張の根拠を示すために参照・引用した参考文献リストを作成することなどが挙げられます。ここでは、ワードでレポートを作成することを想定して、体裁を整えるための7つのポイントを解説します。

表紙・名前の書き方

レポートには、表紙をつけるのが一般的です。A4用紙1枚のレポートであれば表紙をつける必要がない場合もありますが、レポートが複数枚に及ぶ場合は表紙をつけます。表紙の役割は大きく2つです。

  1. 何が書かれているレポートなのかを示す
  2. 誰が書いたレポートなのか(レポートの属性)を示す

教授は多くの学生のレポートに目を通します。だからこそ、表紙を見ただけでレポートはどの課題に対して書かれたもので、どの講義のレポートで、いつ、誰が書いたのかが分かることが大切です。では、表紙に必要な情報を確認していきましょう。

  • 講義名
  • タイトル
  • 提出日
  • 学部学科名
  • 学籍番号
  • 氏名

これに加えて、教授の氏名やクラス(ゼミナール)の名称を記載する場合もあります。さらに、大学によっては学籍番号や氏名の書き方に決まりがあることもあるので、大学のレポート作成ルールを併せて確認することをおすすめします。

ヘッダーとフッターの使い方

ヘッダーとフッターは、ヘッド(頭)とフット(足)が意味するとおり、用紙の上部と下部の余白を指します。ヘッダーとフッターは、ページ番号やレポートタイトルなどを入れるのに活用します。ヘッダーとフッターに入力した内容は原則的にすべてのページに反映されるため、必要に応じて使いこなせると非常に便利です。ワードでページ番号を入力するときは、下記の3ステップで行います。

  1. 用紙の余白部分をダブルクリックする
  2. 「ヘッダーとフッター」タブの中の「ページ番号」をクリックする
  3. ページ番号の挿入位置を選択する

これだけで、レポートのページ数が5ページでも10ページでも自動的にページ番号が追加されていきます。ページ番号があれば、レポートをもとに誰かに説明することがスムーズになります。

ページ番号の管理方法

ヘッダーとフッターの使い方に関連しますが、表紙にはページ番号をつけないのが一般的です。そのため、最初の1ページ目はページ番号をなくして、2ページ目をページ番号1と付番する必要があります。ワードには「先頭のページだけ別設定にする」方法があります。

  1. 用紙の余白部分をダブルクリックする
  2. 「ヘッダーとフッター」タブの「オプション」グループの中の「先頭ページのみ別指定」にチェックを入れる

これで、1ページ目(表紙)を除いてページ番号を割り振ることができます。便利な機能なのでぜひ活用なさってください。

文字数・フォントの基本

作文用紙などのマス目がある用紙はあらかじめ文字数が決まっており、1行あたりの文字数や1ページあたりの行数を考える必要がありません。ワードの初期設定では、A4用紙で文字数40文字、行数36行となっています。特に指定がない場合は、このままでもいいですし、「行数:30行」というように指定がある場合はそれに合わせるようにします。設定方法は下記のとおりです。

  1. 「レイアウト」タブの「ページ設定」グループ内右下の矢印をクリック
  2. ダイアログボックス内の「文字数と行数」タブをクリック
  3. 「文字数と行数を指定する」を選び、文字数と行数を変更する

なお、文字数40文字、行数30行にすると、1ページあたり約1,200文字となります。

フォントは、「MS明朝」などの明朝体であることが基本です。ゴシック体を好む教授もいるので、ゴシック体を指定されている場合は従いましょう。フォントサイズは、10.5ptか11ptが一般的です。

見出しの書式

読み手の見やすさを考えると、見出しはほかの文よりも目立たせる必要があります。目立たせる手段として考えられるのが、フォントのサイズを大きくすることと太文字にすることです。

本文のフォントサイズが10.5ptまたは11ptであるならば、見出しは12~14ptが適切でしょう。見出しが大見出し、小見出しというふうに分かれている場合は、下記の例のように見出しの種類に合わせてフォントの大きさを決めていきます。

【本文のフォント10.5ptの場合】

  • 大見出し:16pt
  • 中見出し:14pt
  • 小見出し:12pt

また、見出しを中央揃えすることもありますが、特に指示がないようであれば左寄せで問題ないでしょう。

文体の基本

レポートの文体は、「~である」「~だ」が基本です。中学や高校までは「~です」「~ます」というていねいな文体で文章を書く機会が多いですが、大学のレポートは異なります。「~である」「~だ」という文体をとっている理由として、レポートが自分の主張を明確に伝えるためのものであることが考えられます。

また、「誰が」「何が」にあたる「主語」を意識して書くようにしましょう。日本語の特徴として「主語」がなくても意味が通ってしまうことがありますが、レポートでは主語が抜けていると内容が理解できなかったり、主張がぼやけてしまいます。

そして、数字は半角、英文はTimes New Romanなどの欧文フォントを使用します。数字は、3桁おきにコンマを入れる(例:1,000円、15,000人など)ことで読みやすさが増すため、必ず入れるようにしましょう。

参考文献リストの作り方

レポートは、主張を伝えるものですが、主張に説得力を持たせるために「理由」と「根拠」が欠かせません。この理由と根拠は自らの実験や調査結果を用いる場合もありますが、多くはほかの論文や研究を参考にして論を展開していきます。この参考文献を適切に示さないと、いわゆる盗用・剽窃(ひょうせつ)行為につながる可能性があります。

参考にした文献は、下記の5点を明確にしてレポートの最後に一覧で示すようにしましょう。

  • 著者名
  • 発行年
  • タイトル
  • 出版社
  • 参考・引用したページ