中卒が取れる資格とは?士業・国家資格、高校不経由で大卒になる方法 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

中学校を卒業してそのまま就職しても、高校を中退しても、最終学歴は「中卒」となります。就職に不利だからできるだけ避けたいと親としてはと考えても、やむを得ない事情で中卒として就職する子供もいるでしょう。ただし、中卒だからといって全ての扉が閉ざされてしまうわけではありません。本人に適性があれば、学歴を問わず取得できる資格は少なくありません。公的にも、民間にもさまざまな資格がある中で、本記事では比較的安定した就職に有利な公的資格を選んでご紹介します。

士業系

資格に「〜士」がつく職業をまとめて「士業系」と呼ぶことがあります。弁護士などの非常に難易度の高い資格が有名です。士業系はどの資格も取得が簡単とは言いがたいですが、持っていると就職に有利なものも少なくありません。

宅地建物取引士

「宅建(たっけん)」と省略して呼ばれることもある宅地建物取引士。不動産の売買や賃貸を媒介する不動産業者には、1店舗に少なくとも1人以上必要となる資格です。また、不動産の契約の際、重要事項説明の作成や押印などは宅建士でないと行ってはいけないことになっています。そのため常に需要の高い資格であり、持っていれば就職に有利となります。

土地・建物や関連する法律の勉強が必要です。受験資格は特にありませんが、不動産関連業に就職してから受験する人が多いようです。宅建を取得してから就職をすることももちろん可能です。

宅建は全受験者中の合格率が約15%(3万人程度)と言われています。難易度はそれなりに高いため、実務経験がない場合は1回くらいは失敗してもよい、という心構えで臨むといいでしょう。

参考

宅建試験  宅建試験の概要 | 一般財団法人 不動産適正取引推進機構

宅建の合格率は?出題範囲や難易度を解説!|資格の学校TAC[タック] 

マンション管理士

分譲マンションでは、居住者でつくる管理組合が、マンション全体の維持管理を行うことが法律によって決められています。マンションは大きい建物なので、管理については専門的な知識が必要となります。ここに特化した士業がマンション管理士です。

分譲マンションの管理は「不動産管理会社」と呼ばれる事業者に委託されることがほとんどです。マンション管理士はこのような管理会社に就職し、専門的な立場からマンション管理の計画を作ったり、アドバイスをしたりする業務に就くことができます。

マンション管理士の受験者は毎年12,000〜14,000人ほどとそこまで多くありません。合格者は毎年1,000人前後と、10%を切る合格率で推移しています。

参考

公益財団法人マンション管理センター|マンション管理士とは? 

【マンション管理士】を含む求人・転職情報|【リクナビNEXT】で転職! 

合格率と難易度は? | マンション管理士・管理業務主任者の通信教育・通信講座ならフォーサイト

土地家屋調査士

土地家屋調査士も不動産に関わる士業。ただし、売買や管理といった商売に関わる資格ではなく、登記の専門家です。

登記というものになじみのない人もいるかもしれません。土地や建物はその地番・境界線とともに所有者の情報が法務局に登録されています。これらの手続きのことを登記といいます。

不動産の登記をするためには、どの区画を誰が所有しているのか、書類としてはっきり記録しておく必要があります。土地家屋調査士はその記録のための測量から、書類作成、手続きの代理までを行うことのできる資格です。

毎年の受験者数は6,000名前後、合格者は6〜7%程度。登記という法的な手続きを行うために欠かせない資格であるため、取得できれば仕事につなげることが期待できる資格です。

参考

令和元年度土地家屋調査士試験 | 法務省

土地家屋調査士について  土地家屋調査士とは | 日本土地家屋調査士会連合会

土地家屋調査士とは?ガイダンス土地家屋調査士試験|東京法経学院 

行政書士

行政に提出する書類関係の専門家と考えれば、その仕事内容が分かりやすい行政書士。たかが書類と思ってしまいがちですが、初めて提出する書類に不備があって修正を繰り返したりした経験はないでしょうか。特に、行政の許認可が必要な事業などにおいては手続きが煩雑になりがちです。それらの書類の作成から提出までを代行するのが行政書士です。

事業関係以外でも、遺言作成・成年後見人などの家族に関わる手続きや、内容証明や示談といった係争についても携わります。資格取得後は行政書士法人への就職や独立といった進路が見込めます。

行政書士試験は毎年5万人程度が出願し、合格率は10%前後と言われています。法律に関する知識が広く求められます。ただし、試験方法は選択式と回答記述式なので、勉強こそ必要ですが、正確な知識を持っていれば合格しやすい試験と言えます。

参考

試験概要 | 行政書士試験研究センター

行政書士とは 仕事内容と資格の活かし方 | 伊藤塾

司法書士と他士業の資格試験合格率などを比較してみました | 司法書士の求人、就職・転職ならメンターエージェント