社会教育主事とは?仕事内容や資格取得の方法を紹介 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

社会教育主事という言葉を聞いたことがあるでしょうか。地域社会において、学校や公民館、生涯学習センターなどの教育機関では、社会教育活動に従事する専門家がいます。今回は、社会教育主事の主な仕事内容や、職に就くための方法などについて紹介します。

社会教育主事の仕事内容とは

社会教育主事とは、社会教育活動を行っている地域のリーダーなどにアドバイスや指導を行う専門家のことをいいます。各都道府県、自治体には音楽、料理、地域の歴史研究、スポーツ事業など、さまざまな社会教育講座や生涯学習講座があります。社会教育主事は事業の企画や運営に携わるなど、地域社会において重要な役割を果たしています。それでは仕事例や主な就職先などについて詳しく紹介します。

社会教育主事の職務例

文部科学省によると、社会教育主事の職務内容を以下のように定義しています。

職務の例としては

1.教育委員会事務局が主催する社会教育事業の企画・立案・実施
2.管内の社会教育施設が主催する事業に対する指導・助言
3.社会教育関係団体の活動に対する助言・指導
4.管内の社会教育行政職員等に対する研修事業の企画・実施

など、その業務は多岐にわたっています。

(引用元:社会教育主事・社会教育主事補について|文部科学省

また、中央教育審議会は2018年12月21日の第120回総会の中で、「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について(答申)」を取りまとめており、それによると社会教育主事は「学びのコーディネーター」の位置づけであると掲げています。

各教育委員会における社会教育主事の配置の充実やネットワーク化とともに、社会教育主事が、単に教育委員会の枠内での業務にとどまらず、首長部局や社会教育に関わる様々な主体等も含め、広く社会教育に関する取組を積極的に支援するよう、学びのオーガナイザーとしての業務内容の高度化を図るなど、総合的な視点に立った地域の社会教育振興に取り組むことが重要と考える。

(引用元:引用元:人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について(答申)(中教審第212号)|文部科学省,p7

社会教育主事の役職は?

社会教育主事は地方公務員です。教育委員会事務局に配属された場合は、勤務時間は他の公務員と同様になりますが、社会教育講座は平日の夜や土日に開催されることもあるため、公民館などの施設で働く場合は、時間外勤務や休日出勤となり、勤務時間が変則的になる可能性もあります。

社会教育主事になるためには、地方公務員試験や教員採用試験に合格して採用された後、さらに社会教育主事の講習会を受けて資格を得るケースが多いようです。その他には、大学で必要な単位を所得し、官公庁などで社会教育に関する業務に就いてから、講習を受けて資格を取る方法もあります。

社会教育主事の主な勤務先

社会教育主事は学校などの教育現場だけでなく、地域で社会教育の活動を行う公民館や障害学習センター、地方自治体、NPO法人などが勤務先として挙げられます。たとえ活動の場所が違っても、社会教育の専門的な役割という意味は変わらず、地域創生に関する企画や仕組み作り、関係者や関係機関との連絡や調整、地域に必要とされるニーズの分析、生涯学習のコーディネートなど、所属する場所によって具体的な活動内容にも違いがあります。