英検2級のリスニングを対策するには?解くコツや勉強法を解説 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

英検2級に合格するためのポイントは、リーディングとライティング、リスニングの3分野からバランス良く得点することです。そして、多くの日本人が対策に時間がかかると言われているのがリスニングです。しかしリスニングも、解くコツと正しい勉強法さえ理解していれば、英検2級で得点することは決して難しくありません。過去問を解くといった対策を始める前に、英検2級のリスニング問題を解くコツと正しい勉強法をチェックしておきましょう。

英検2級のリスニング問題について

英検2級のリスニング対策の第一歩は、どのような形式で、どのくらいの得点が目標になるかを知ることから始まります。合格までのプロセスが見えず、挫折してしまうというケースは珍しくありません。まずは出題形式を知り、どのような形式で進められるのかをイメージすることから始めていきましょう。

問題の内容

英検2級のリスニングは、会話内容の一致選択と文の内容の一致選択の2つの形式の問題が出題されます。会話内容の一致選択は、その名の通り2人の会話文を聞き、4つの選択肢の中から正しいものを選ぶ形式です。また、文の内容の一致選択は、物語文や説明文が読み上げられ、その文章に一致するものを4つの選択肢から選択する形式が用いられます。

英検2級は高校卒業程度のレベルとなり、医療やテクノロジーといった社会性のある問題も出題されます。英語力だけでなく、海外の文化にも関心を持っておくといいでしょう。

合格点の目安

英検2級の合格ボーダーラインは、全体で84点中55点、正答率65%ほど。また、リスニングは30点満点ですから、20点は正解しておきたいところです。

ちなみに、英検2級はリーディングとライティング、リスニングという3つの構成を解き切るために1時間50分の時間が用意されていますが、リスニング問題は25分間で問題が読み上げられると決まっています。リーディングとライティングは制限時間内であれば後で見直すことができますが、リスニング問題は後から振り返ることができませんから、読み上げられる音声を正確に聞き取る必要があります。

過去問

過去問については、英検を実施している日本英語検定協会のページからダウンロードすることが可能です。リスニング原稿と回答を確認しながら、練習をすることができますが、解説がないという点には注意が必要です。なぜ、その回答が正解なのかを知る場合には、そのほかの参考書を準備する必要があります。

リスニング問題を解くコツ

ここからはリスニング問題を解くコツを分かりやすく解説していきます。英検2級ともなると、試験内容が難しいというイメージが先行してしまいがちですが、実はリスニング使用される英単語は決してハイレベルなものではありません。それよりもスピード感への慣れが、リスニング問題の成績に影響することを理解しておきましょう。

選択肢からイメージする

英検2級リスニング問題を解く1つ目のコツが、選択肢からイメージすることです。リスニングの問題は読み上げられるまで内容が分かりませんが、どのような選択肢があり、どのようなことが聞かれるのかというイメージは、リスニングが始まる前にも持つことができます。

ただし、そのためには、リーディングとライティングを早めに終わらせておく必要があります。リスニング問題が始まる10分前くらいまでには、リーディングとライティングを解き終えておき、事前にリスニング問題の確認しておく段取りが必要となります。

聞いた英文を和訳しない

リスニング問題を効率よく解き進めるコツは、聞いた英文を和訳しないことです。日本人の感覚では英語を日本語に訳しておかなければ、正しい選択ができないと考えてしまいがちですが、本当にリスニングができる人たちは、英語を和訳せずにそのままイメージに結びつけています。

会話内容の一致選択で2人が「hospital」「injury」という英単語を用いて会話をしていたと分かれば、それを日本語にせずに、頭の中にイラストとして反映してしまうのです。そうすることで、「病院にいて、誰かがけがをしたのか」「けがをしてしまったから病院に行く必要があるのか」などと、推測することができるようになります。

また、このようにイメージを持つと、話している2人の声色すらもヒントに変えることが可能になります。「hospital」「injury」というワードが出ており、話している2人が慌ただしい様子で話しているのなら、「おそらく緊急事態で、これから病院に行く」というシーンを連想できるわけです。

分からなければ勘で解答する

分からなければ勘で回答することも、リスニング問題を解くコツです。中には本当は英語を聞き取れていないのではないか、と思う人もいるかもしれません。ただ、リスニング問題で用いられる会話内容の一致選択と文の内容の一致選択は、いずれも4つの選択肢の中から正答を選べば、点数になります。内容を理解できていなくても、25%の可能で正解はできるのです。

リスニングを対策するには?

リーディングやライティングの対策は思いつくものの、リスニングの対策方法が分からないという方も少なくありません。そこで、ここからはリスニング力を効果的に高める方法を、分かりやすく解説していきます。シャドーイングの考え方を身につけるだけで、スムーズに英検2級のリスニングに必要な力を身につけられるはずです。

リスニング問題を解いてみる

リスニング力を効果的に高める方法の1つが、リスニングの問題を実際に問いてみることです。リスニング問題を解くポイントは、聞き逃してもそのまま問題を解き続けることです。まずは、自分のリスニング力を把握するつもりで、本番さながらの状態で問題に挑むことが重要です。

答え合わせして英文を理解する

英検2級のリスニング対策の2つ目のステップが、通常通りに答え合わせをして、英文の意味を理解することです。ここでは文法や英単語の詳しい意味など、分からないことを調べておく必要はありません。リスニングで読み上げられている文章にどのような英単語が使われており、どのような和訳になるのかを大まかに把握するだけで大丈夫です。

英文を見ながらシャドーイングする

シャドーイングとは、歌詞を知らない歌を歌うことに似ており、読み上げられた英文をそのまま真似してみることから始まります。ただし、いきなり何も見ずに英語のシャドーイングをするのは難しいですから、英文を見ながら少しずつ口を慣らしていくというステップが大切になります。

そして、このシャドーイングには、日本人の発音と本場の発音の違いを理解するという効果があります。「that I」という英文を日本人が発音すると「ザットアイ」と読んでしまいますが、本場の発音では「ザッライ」と聞こえ、発音の違いに気づくことができるのです。

自分で英文を音読する

読み上げられた英文をそのまま読み上げるシャドーイングをした後は、自分で英文を音読するというステップに移ります。シャドーイングで見つけた本場の発音との違いを意識しながら、英文を見ながら音読すれば、自分が認識している音を少しずつ修正していくことができるようになります。

また和訳はせずに、英語をそのままイメージに移し替えていくトレーニングを繰り返すことで、リスニング力が大きく向上していきます。

英文なしでシャドーイングする

リスニング力を高める最後のステップが、英文なしでシャドーイングを繰り返すというものです。たった1つの文章でも英文なしでシャドーイングすれば、かなりリスニング力が向上していると言えます。リスニングの対策と聞くと、数多くの英文を聞き取ろうとしてしまいがちですが、1つの文章をズレなくシャドーイングできるまできちんと聞くことが重要です。